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1年生らしからぬ堂々としたプレー。鹿児島城西の190cmGKヒル袈依廉が鹿実を完封

ゲキサカ / 2018年5月26日 9時53分

鹿児島城西高の1年生GKヒル袈依廉

[5.25 総体鹿児島県予選準決勝 鹿児島実高 0-0(PK5-6)鹿児島城西高 鹿児島県立サッカー・ラグビー場A]

 非常に球際の激しい攻防戦だった「鹿児島ライバル対決」。延長戦を含めて鹿児島実高を無失点に封じてPK戦で勝利した鹿児島城西高の中で、1年生GKヒル袈依廉の堂々としたプレーが印象的だった。

 系列の鹿児島育英館中に在籍していた昨夏の全国中学校大会で準優勝し、注目度を高めた190cmGKは得意のハイボール、DFライン背後の対応も安定。ゴールエリアでの競り合いでファウルを受けてボールをこぼしたことをとても悔しがっていたが、大柄ながらスムーズな足の運びを含めて1年生とは思えないような動きだった。

 今大会から彼を先発起用する新田祐輔監督も「(想定していた以上に)堂々としています」と頷く。鹿児島城西はプリンスリーグ九州開幕6試合で25失点。特にセットプレーの守りが課題になっていたという。だが、1年生GKヒルがその高さで課題を強みに変えている。

 この日はパワフルな鹿児島実の攻撃に対し、「(鹿児島実は)バンバン来る。無失点で行けたんですけれども危ないシーンもあったので守備は100点満点とは言えないです。もっと空中戦もレベルをあげないといけない」と首を振っていたが、高校サッカーでのプレーについて「空中戦も中学から自信があって全然対応できている。セービングもできていると思います」と手応えも口にしていた。

 昨年の全国中学校大会は決勝で青森山田中に1-2で惜敗。その悔しさはエネルギーになっている。「リベンジをしたい。(高校3年間の)一番の目標は全国一位を取れるようにしたい」。その目標への第一歩。この日のPK戦ではシュートを身体に当てながらもはじき出すことができなかったが、準々決勝のPK戦で殊勲のPKストップをしているGKは再びチームを勝たせる活躍を目指す。

 オーストラリア人の父と日本人の母の間に生まれ、恵まれた身体を持つ注目ルーキーの憧れの存在はGKティボー・クルトワ。2m近い長身でセービング能力も高いクルトワのような存在になって目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2018

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