「悔しいけれど、前を向くしか無い」。PK戦敗退の鹿児島実は選手権での巻き返し期す
ゲキサカ / 2018年5月29日 1時56分
[5.25 総体鹿児島県予選準決勝 鹿児島実高 0-0(PK5-6)鹿児島城西高 鹿児島県立サッカー・ラグビー場A]
「勝って九州出たかった。悔しいけれど、前を向くしか無い」。3年ぶりの全国出場を目指した鹿児島実高だが、PK戦の末に敗退。県新人戦準決勝で神村学園高に0-5で敗れてから、一歩一歩成長を遂げてこの日はライバル鹿児島城西高を苦しめた。それだけに、森下和哉監督は無念の表情。勝てば、九州大会出場、全国大会も狙える力があったが、選手権へ向けて再スタートを切ることになった。
パワフルな185cmFW上村征矢(3年)へロングボールを当て、それにトップ下のMF奈良脇玲央(2年)らが絡む形で攻撃。縦に速い展開になる中、鹿児島実はボールを落ち着かせていずれも突破力のあるMF副島龍太郎(3年)とMF甲斐拓斗(3年)を活かしたサイド攻撃へ持ち込んだ。
そして上村の決定的なヘッドや副島の折返しに奈良脇が走り込むシーンもあった。加えて、長身MF福井悠(3年)と10番MF木藤優斗(2年)がバランスを取って守り、声でチームを鼓舞するCB杉山豪瑠主将(3年)やGK原佑弥(3年)の好守も。延長前半終了間際に退場者を出しながらも無失点で終えた鹿児島実だが、1点を奪うことができず、PK戦で涙をのむ結果となった。
杉山は「セカンドボールとか全部制するように監督や自分が指示出して結果勝っていたんですけれども、得点に繋げることができなかった。DFの集中力は全然切れていなかったんですけれども攻撃が上手くハマらなかったというか、そこはまた練習すべきところだと思います」と引き締める。
そして、「サイドへ配球した時のサイドの動きや合わせる人の動き、あと鹿実が負けている原因はPKなので、練習も人一倍に練習しなければいけない。自分たちの弱さを見せないで、自分たちの負けた悔しさを絶対に忘れることなく自分も声がけしていきたい」と誓っていた。自分たちの代で全国復帰を目指す鹿実イレブン。悔しいスタートから積み上げてきた世代が、この日の敗戦の悔しさも力に選手権出場を目指す。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2018
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