ロングスロー、跳躍連発。恵まれた身体能力持つ新潟明訓10番FW稲見直也、双子兄の決勝点をアシスト:新潟
ゲキサカ / 2018年6月3日 9時1分
[6.2 総体新潟県予選準決勝 新潟明訓高 1-0 日本文理高 五十公野公園陸上競技場]
「1年生から試合に出させてもらった中で今、こうして(10番をつけて)ピッチに立たせてもらっている。得点であったり、アシストであったり、もっともっとチームに貢献していかないといけない」
新潟明訓高の10番、FW稲見直也(3年)は1年時からメンバー入りし、同級生たちよりも多くの経験を積んできた。1年時の「adidas UEFA Young Champions」ではCB、FWの“二刀流”プレーヤーとしてスーパーゴールと堅守を見せて注目度も向上。1年時から名の知れた存在になっていたが、チームとしてトーナメント戦で結果を残すことができていなかった。だからこそ、今年に懸ける思いは特別。そのFWがこの日、決勝ゴールをアシストした。
前半35分、左サイドを抜け出した稲見直はそのまま左足でクロスを上げて双子の兄であるFW稲見和也(3年)のゴールをアシストした。「和也がニアに走っていくのが見えたので、そこに速いボールを通せば行けるかなと思って抜き切る前に上げたら、DFに当たったんですけれども、結果的に狙い通りのところに飛んでいって(和也が)上手くニアにそらしてくれた」。そして兄のゴールに両手を広げて笑顔。そして、「きょう決めたのは双子の片方ということで自分にもいい刺激になった」と新たな刺激を受けていた。
稲見直は自分のストロングポイントについて、「体格ですかね。人よりも肩幅あったり、太い部分がある。それを活かしてポストプレーだったり、体重を乗せたシュートが打てたりするので自分で自信を持っています」と説明する。
この日は序盤からロングスローを連発。陣地を挽回するロングスローも放つが、特にゴールに近い位置から投じられるボールは相手にとって驚異となっている。田中健二監督は「意図的にコントロールさせている」と説明していたが、スピードと精度を兼ね備えたロングスローで味方のヘディングシュートを引き出すなど相手を苦しめていた。
加えてチームがロングボールを軸に攻める中、179cmの長身FWである稲見直は前線で跳躍を繰り返していた。ロングスローを連投し、跳躍も連発と身体の負担も大きそうだが、本人は平然。連戦となる決勝戦でも自分の武器を活かして全国切符を勝ち取る意気込みだ。「1年生からメンバーに出させてもらって結果的に全国に出れていない。インターハイ次勝って全国に行きたいと思っていますし、プリンスリーグ・選手権も一番目指して頑張っていきたい」。全国まであと1勝。1年時からの悔しい思いも込めて戦い、勝って、今年こそ全国で大暴れする。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2018
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