14年前に芽生えたプロへの憧れ…早大MF相馬勇紀と名古屋グランパスの縁
ゲキサカ / 2018年6月3日 21時15分
名古屋グランパスは5月28日、早稲田大MF相馬勇紀の来季加入を発表した。
東京都出身の相馬は、同じく東京にある名門・三菱養和SCユースで実力を伸ばし、国体優勝や日本クラブユース選手権制覇を果たす。早稲田大進学後も初年度から1部優勝を経験し、3年時には2部に落ちたチームを1部に昇格させた。そして大学4年生になった相馬は、プロサッカー選手として名古屋入団を決める。
上記を見ると、縁もゆかりもないように見えるこの入団。しかし遡ること14年前、とある出来事によって相馬と名古屋の間にひとつの縁ができていた。
布田SCに所属していた小学2年生の頃、相馬は味の素スタジアムでのエスコートキッズに参加する。2004年9月18日のJ1リーグ2ndステージ第5節、東京ヴェルディ1969(当時)のホーム戦に赴いたものの、「当時はサッカーを始めたばかりだったのでまだめちゃくちゃ下手だった」という相馬は“上手いもの順”でホームのヴェルディ選手ではなく、アウェーの選手と手をつなぐことに。それが名古屋グランパスエイト(当時)の選手だった。
名古屋にはGK楢崎正剛や秋田豊氏、中村直志氏といった豪華な面々が先発メンバーに入っており、ベンチには当時21歳の日本代表GK川島永嗣も座っていた。「一番先頭に楢崎さんが並んでいて。手をつないだのは17番の海本幸治郎さん。初めてプロサッカー選手を生で見たし、初めてピッチに入って。うわ、かっこいいなあって思いました」と目の前の光景に相馬は大興奮。その出来事で、名古屋が憧れの存在になったという。
幼い頃の思い出から「いつかここに立ちたい」とプロへの思いを抱いた相馬。その後は着実に結果を積み上げ、大学卒業ととも念願の夢が実現する。「今考えたら最初の憧れのチームだったけど、本当にめぐり巡ってそこに入るとは…」。14年前に芽生えたプロへの憧れは、奇しくも、そのきっかけをつくった名古屋グランパスへの入団という形で叶うことになった。
(取材・文 石川祐介)●第92回関東大学L特集
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