指揮官「素材は日本代表」。青森山田の超大型CB三國ケネディエブスはU-18代表から、五輪代表入り狙う
ゲキサカ / 2018年6月5日 18時31分
[6.4 総体青森県予選決勝 青森山田高 6-0 八戸学院野辺地西高 青森市スポーツ公園多目的G]
16年度全国2冠を成し遂げ、W杯日本代表MF柴崎岳らを育てている青森山田高の黒田剛監督が「(CBとして)相当伸びた。足も速い。素材だけなら日本代表」と期待する逸材だ。
現在192cmだという超大型CB三國ケネディエブス(3年)はこの日、圧倒的な打点のヘッドを披露。前半12分にはCKから頭でボールをそらして右SB橋本峻弥(3年)の先制ゴールをアシストした。前日の準決勝では味方のミスパスをインターセプトされた際の対応が悪かったというが、この日はアドバイスされた通りに相手の速攻を遅らせる形で対応。加えて、積極的に攻め上がる左SB豊島基矢(3年)の後方のスペースを監視しつつ、CB二階堂正哉(3年)とのチャレンジ&カバーも欠かさず、完封勝利に貢献した。
これまでサイドアタッカーやFWも経験してきた三國だが、今年はCBとして先発出場を続けている。そのポジションの奥深さや楽しさも感じているようだ。「FWやっていたのでその分、足下は普通のCBよりもあると思う。自分が持った時は結構チャンスつくろうと思って、色々な場所を見てロングボールやショートパスを意識しています。守備は二階堂やSBとの距離、連係を合わせていて、(現在は)相手のボールを取るのが楽しい。成長できていると思っています」と微笑む。今後、失敗することもあるだろうが、それを怖れずにチャンレンジを続けて突き抜けたCBになる。
5日に発表されたU-18日本代表ポルトガル遠征メンバーに選出。これまでU-15日本代表、U-16日本代表候補に選出された経歴を持つが、いずれもアタッカーとしての選出でCBとして招集されるのは初めて。「ポルトガル代表やノルウェー代表とかと試合をする。海外の選手に負けないような体作りをしていきたい。(チームメートも)自分よりも経験豊富なCBが来るので、その人から盗みつつ成長したいなと思います」と意気込んだ。
高校からJクラブ加入濃厚のタレント。黒田監督や周囲は高さとスピード、攻撃力も兼ね備える三國が2年後の東京五輪に出場することを期待している。本人も現U-21代表のDF冨安健洋やDF橋岡大樹に挑む構え。「(彼らを)食っていって、東京オリンピックは自分、目標にしている場所なのでそこのメンバーに入っていけるようにしていきたい」と誓った。
課題は試合を通しての集中力やより安定したカバーリング。年代別日本代表やインターハイで学び、経験を積み、また努力して目標とするステージに一歩でも、半歩でも近づく。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2018
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