主将2年目。「不安もあった」日々乗り越えた大津MF福島が悲願の全国へ
ゲキサカ / 2018年6月7日 5時24分
[6.6 総体熊本県予選決勝 大津高 2-1 ルーテル学院高 水前寺競技場]
主将2年目で迎えた歓喜の瞬間。大津高MF福島隼斗主将(3年)は悲願の全国出場に安堵の表情を見せた。「1年生の頃から出させてもらって、やっとこの2年間練習してきたことが出せたので嬉しいですし、先輩たちにもいい報告ができる」。整列時には両手で顔を覆い、こみ上げてくる喜びが伝わってきていた。
1年時からピッチに立つ福島は、下級生が先発を占めていた昨年からキャプテンマークを巻く。だが、昨年のインターハイ予選は準決勝でルーテル学院高に1-2で敗戦。続く選手権予選も決勝で東海大熊本星翔高に惜敗し、名門・大津は16、17年度と2年連続で夏冬の全国出場を逃すことになった。「一番辛かったのは自分がキャプテンになって総体落として、自分がキャプテンで良いのかという不安もありました。選手権も負けてどうなるかなと思った」。
高校年代最高峰のリーグ戦、プレミアリーグからも降格。苦しい時期が続いた。それでも選手たちは進化することを求め続け、今年、大津は新人戦で熊本、九州制覇。そして今回のインターハイ予選を突破し、現3年生は初の全国出場を果たすことになった。
チームの大黒柱である福島だが、腿の付け根部分の負傷明けでコンディションは万全ではなかった。加えて2日前には発熱。それでもチームメートに支えられたこの日は、中盤で運動量多く走り回り、幾度もゴール前のシーンに顔を出してシュート4本を放った。
気迫のプレーで勝利に貢献した福島は「3年生は2年間苦しい思いをしてきた。この高校総体と選手権は絶対に勝ちたいという気持ちでやってきた」。その思いを雨中のピッチでぶつけて全国切符を掴んだ。
福島は全国大会でも注目ボランチの一人。「自分は運動量が武器なので、CBのカバーとかしながらロングボールとショートパス両方で貢献できるように。自分が走ったり、行動で引っ張っていきたい。本当に先輩の分も戦わないといけない。そこはプライド持ってやっていきたい」。悲願の舞台でチームを背中で引っ張り、目標にしてきた全国制覇に挑戦する。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2018
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