[MOM2546]桐光学園GK北村公平(1年)_ミスから切り替えた1年生GK、全国切符引き寄せる
ゲキサカ / 2018年6月16日 20時15分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.16 総体神奈川県予選準決勝 桐光学園高 1-1(PK8-7)厚木北高 等々力]
1年生GKはミスを引きずらなかった。前半27分、桐光学園高は最終ラインの背後へ抜けたボールに対し、CB望月駿介主将(3年)が相手をブロックしながらGK北村公平(1年)にキャッチさせようとする。だが、ボールの勢いが弱く、できてしまったDFとGKとの間。この間に潜り込まれ、厚木北高FW谷脇迅(3年)に先制点を献上してしまう。
自分のミスによって今大会初失点。動揺してもおかしくない展開だった。「前半ミスしてこのまま負けたら自分のせいだなと」。だが、1年生GKは崩れなかった。声とハイボールの強さが特長という北村h、相手のクロスボールに対して思い切り良く飛び出して対応。1-1になった後、厚木北は長身選手を投入してロングスローからゴール前のシーンを増やしてきていた。それに対して北村は混戦で怯むことなく体を投げ出し、パンチングやキャッチ。そして、PK戦では蹴る前に動いたという判定で9人目のセーブが無効となったが、プレッシャーを掛けたことで蹴り直しのミスを誘った。
その1年生GKを鈴木勝大監督はマン・オブ・ザ・マッチに推薦。「よくミスから切り替えてくれた」と称賛し、「マジメな性格で勉強もできる。成長すると思う」と今後の成長を期待していた。
桐光学園は昨年からゴールを守るGK丸山拓郎(3年)が負傷離脱中。U-16日本代表候補の1年生GK桃井玲も怪我で北村にチャンスが回ってきた。デビュー戦がいきなり桐蔭学園高とのライバル対決(3回戦)だったが、そこで完封勝利を収めると、続く相洋高戦も無失点。1年時から先発を務める望月主将も「初戦の桐蔭戦から堂々とやってくれたので頼もしかったです」というプレーでチームの全国切符獲得に大きく貢献した。
全国大会までには、また丸山たちとの競争が待っている。「(今日は)ホッとしているのが一番かもしれないです。でも、あのミスがあったのでPK戦になってしまった。帳消しではなく、自分が引っ張って神奈川で優勝できるようにしたい。マルくん(丸山)帰ってきても自分が出るという強い気持ちを持ってポジション争いを勝っていきたい」。慢心することなく、努力を続けて全国大会での出番を勝ち取る。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2018
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