選手権はベンチ外も、結果残し続けて主軸へ。矢板中央MF伊藤が3試合連続先制弾!
ゲキサカ / 2018年6月21日 22時41分
[6.21 総体栃木県予選決勝 矢板中央高 3-0 佐野日大高 さくらスタジアム]
矢板中央高は今年、昨年度の全国高校選手権4強をピッチで経験した選手が9人残る。今回のインターハイ栃木県予選も彼らの経験値がライバルたちとの差に。加えて、選手権ではピッチに立てなかった選手たちも今回の予選でインパクトある活躍を見せた。その一人が右MF伊藤恵亮(3年)だ。
プリンスリーグ関東で開幕から2試合連続ゴールを決めている伊藤は、準々決勝、準決勝でいずれも先制ゴール。そして決勝戦でも前半12分に再び先制点を奪った。右FKをファーサイドのFW望月謙(3年)が頭で折り返すと、逆サイドから走り込んだ背番号17が「コースが見えたのでそこに強く打ち込みました」と豪快な右足シュートをゴールに突き刺した。
矢板中央は選手権でも見せたように、前半途中からでも積極的にメンバーを入れ替えてゲームに変化を加える。だからこそ、各選手は出場時間内で結果を出そうという意欲が強い。「結果残さないと出れる時間が短くなるし、それが分かっているのでモチベーションになっていました」と伊藤。昨年からの主力組に比べて実績が無い自分に必要なのはゴールだった。
今年、高まってきたと実感している決定力をインターハイ予選でも発揮。選手権で先発を務めていた右MF山下純平(3年)を押しのけて先発出場を続けている。ただし、山下やMF板橋幸大(3年)、FW大塚尋斗(3年)をはじめ、サブに回っている選手たちにも実力者多数。それを実感している伊藤は「怖いところですね。自分がもしダメだったら……」と立場を脅かす存在が複数いることに危機感を持っている。
一方で「層の厚さは今回の優勝の要因になったと思います」とコメント。怪我人が出る中でチャンスを掴んだCB五十嵐磨於(3年)が「五十嵐が出てきて、DFラインの選手層が厚くなっている」(高橋健二監督)と評価を得るなど、競争を経て出番を得た先発メンバーの活躍や交代出場組のゴールが優勝に繋がった。この競争の中でレベルアップする構えの伊藤は、インターハイへ向けて「優勝というのが目標でその中で自分個人も結果を出せるようにしたい」ときっぱり。目標の日本一まで結果を残し続ける。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2018
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