安堵の宇佐美、ベンチでは「セネガルが1点取ったらどうすんねん」という会話も…
ゲキサカ / 2018年6月29日 6時22分
[6.28 W杯グループリーグ第3節 日本0-1ポーランド ボルゴグラード]
グループリーグ突破を懸けた第3戦。左サイドハーフでW杯初先発を飾った日本代表MF宇佐美貴史(デュッセルドルフ)は「1戦目、2戦目とあれだけ機能していた中でスタートが6人入れ替わって出るという独特な難しさがあった」と試合を振り返った。
相手のポーランドはすでに敗退が決まっていたとはいえ、FIFAランキング8位はグループ最上位。複雑なタスクを背負いながらの戦いで、「良いプレーも結果も継続して出さないといけないという思いが6人にはあった。全員で戦っているんだというところを表現したいと思っていた。負けはしたけど、突破を決めることができて、最低限の結果だったと思う」と、ひとまずは安堵の表情を見せた。
リスクをかけずにボールを動かしながら、機を見てゴールを狙うという戦いをした前半は、右サイドに流れていた35分にドリブル突破から強烈なシュートを打つなど、見せ場もつくった。だが、後半14分に失点すると、同20分にMF乾貴士と交代してベンチへ。そして、そこから戦況はさらに複雑になった。
日本はその後、“裏カード”でコロンビアが先制したことにより、0-1のままでも2位通過できる状況となったが、日本が0-2とリードを広げられるか、セネガルが1-1に追いついた場合には3位で敗退する危険性もあった。
そんな中での“攻めない”という選択を見守った宇佐美は「もちろん、ベンチでは『セネガルが1点取ったらどうすんねん』『(攻めに)行かなアカンやろ』という話もあった」と吐露。「でも、あのスタジアムの雰囲気の中、一瞬で全員に共通理解を持たせることは難しい。長谷部さんが入ったことで、このまま締めようということになった」と、複雑だったベンチ内の様子を説明した。
プレーする選手の思い、監督の選択、ベンチの思い。さまざまな考えがめくるめく中でかろうじてつかんだベスト16への切符だった。
(取材・文 矢内由美子)
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