強豪相手に3戦4発…GL得点王の大分U-18三好斗真は『トップの18番』を目指す
ゲキサカ / 2018年7月28日 16時13分
[7.26 日本クラブユース選手権U-18大会決勝T1回戦 大分U-18 0-2 C大阪U-18 富士見総合]
グループリーグでは3戦連発4得点という大爆発を見せ、得点ランキングトップに立ったが、太ももの違和感のため決勝トーナメント1回戦は終盤出場のみ。大分トリニータU-18の主将でエースを担うFW三好斗真(3年)は、不完全燃焼のままブレイクの地となった群馬を去ることとなった。
「九州予選4位でこの大会にやってきて、他の人たちが見たらA組で一番弱いと思われていたはず」。名古屋U-18、横浜FMユース、川崎F U-18と同居したグループリーグ。いずれもトップチームがJ1優勝を経験したビッグクラブで、今大会でも2010年以降にベスト4入りを果たしている強豪ぞろいだ。
だが、初戦の横浜FM戦に3-0で勝利すると、続く名古屋戦では終了間際の得点で1-1のドロー。川崎Fにも2-1で競り勝ち、過去史上最高のベスト16進出をグループ首位で決めた。その躍進を牽引したのはキャプテンマークを腕に巻き、トップチームのストライカーと同じ18番を背負う三好だった。
横浜FM戦の前半26分、得意とする裏抜けからの形で先制ゴールを奪うと、後半12分に力強いミドルシュートで追加点。名古屋戦では後半終了間際に同点ゴールを叩き込み、川崎F戦でも決勝点を記録した。グループリーグ4得点は、出場32チームの選手の中でもっとも多い数字だった。
「僕たちも突破できたのは自信になったし、これからのプリンスリーグ、Jユースカップに向けて良い自信になった。自分もグループリーグの全部の試合でゴールを決めることができて、FWとしての仕事は果たせたと思う」。
中学時代は地元大分の強豪スマイス・セレソンに所属し、九州では名を知られるストライカーだった。だが、屈強な身体を生かしてボールをおさめ、ゴリゴリと突破をしかけていく当時のプレースタイルがなかなか高校年代のスタイルにフィットできず。才能は大きく評価されつつも、昨季までの出場機会は限られたものだった。
「自分の強みはフィジカル。でも、それだけでは高校じゃ通用しなかった。駆け引きをしたり、腕や肩を使って相手をガードしたりできるようになるまでは、すごく苦労した。でも、筋力アップにはずっと取り組んでいて、そこでもディフェンスに負けない自信がついてきた」。過去の持ち味を高め続け、さらに幅を広げたことがブレイクにつながったようだ。
決勝トーナメント1回戦、C大阪戦での敗戦を経験し、「予選の自分たちなら上回れると思っていたけど、技術力もそうですし、組織力もある相手だった」と全国トップレベルとの差を痛感。「相手との距離感、シュートの技術、ターンの素早さ、落とすボールの質を全てレベルアップしないといけない」と意気込んでいる。
現状でのトップチーム昇格予定者はおらず、大学への進学を予定。背番号18は「似た特長の選手」であるトップチームのFW伊佐耕平を仰ぎ見て着けているという三好だが、大阪体育大をインカレ優勝に導き、土壇場でプロ入りを勝ち取ったストライカーの存在は今後の人生でも力になるだろう。「これからの高校生活、そして大学4年間でレベルアップして、伊佐選手のようにプロ入りを目指したい」と誓った。
(取材・文 竹内達也)●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ
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