エース変えた「らしくない」の一言。國學院久我山10番FW宮本が全国初戦で躍動

ゲキサカ / 2018年8月8日 15時25分

國學院久我山高の10番FW宮本稜大はアグレッシブにゴールを目指して1ゴール。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[8.7 総体1回戦 神戸弘陵高 0-3 國學院久我山高 鈴鹿]

 代表決定戦だった東京都予選準決勝で圧巻のハットトリック。國學院久我山高の10番FW宮本稜大(3年)はチームを3年ぶりとなるインターハイ出場に導いた立て役者だが、全国大会の先発出場は”微妙”な状況だったのだという。

 3得点を記録した代表決定戦後は自分のプレーができず、先発落ちも経験した。自分の代わりにCFを務めた選手はボールを収めて攻撃を好転させるタイプ。迷った宮本は持ち味のスピードを活かした突破、ゴールへ向かう動きよりも、周囲を活かすようなプレーばかりに傾いてしまっていた。

 インターハイ前最後の紅白戦後、清水恭孝監督に呼び出された宮本は「オマエらしくない」「オマエらしいプレーを期待しているのに、それが出せないのだったらオマエを出している意味がない」と厳しい言葉を受けることに。ただし、この言葉で「インターハイに乗り込む時は自分らしいプレーをしよう」と吹っ切れた宮本は、インターハイ1回戦で“自分らしいプレー”を表現し、ゴールを決め、チームの勝利に大きく貢献した。

 序盤からサイドを切り裂くようなドリブルを見せていた宮本は先制した直後の前半18分、FW戸坂隼人(2年)がタイミング良く出したスペースへのパスで抜け出す。そして、GKとの1対1から右足シュートをゴール右隅に決めた。

 宮本は前半32分にも左サイドをスルーパスで抜け出すと、DFとの奪い合いでバランスを崩しながらも粘ってゴール前にボールを入れる。このクリアを拾ったMF福井寿俊(2年)のゴールで3-0となった。

 前半は2得点に絡んだが、後半には福井のスルーパスで抜け出すなどチャンスがありながらも決めることができず。「本当に自分の課題だと思いますし、あそこで決めていれば自分の得点どうこうというよりも、チームがめちゃくちゃ楽になっていたと思うので、押される展開の中で1点を持って来れるFWになりたい」と猛省していた。

 とは言え、この日は自分らしいプレーを心がけて結果を得た。次はチームを楽にするゴールを目指す。現3年生たちにとっては久我山進学後、初となる全国舞台。チーム全員が楽しみにしていたというインターハイ初戦を怖れずに戦い、勝利した久我山が、自分を取り戻したエースとともに進撃する。

(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2018

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