ワールドカップ元日本代表・山口素弘の発見「知的障がい者とプレーしてわかったこと」
ゲキサカ / 2018年8月8日 11時50分
福島の石川支援学校に通うアスリートの遠藤宰は高校でサッカーをはじめ、サッカー歴3年足らずで大舞台にのぞんでいた。
「初めての場に行くと、先に『どう話していいか』ということをつい考えてしまう。学校では(同じ境遇の人と)遊んだりするので、そういうことを考えることはないんです。一緒にしゃべれなかったみんなと、少しずつしゃべれるようになってよかったです」
パートナーの黒羽秀(くろば・しゅう、仙台大学)は、知的障がい者の兄・吏(つかさ、特別養護老人ホーム勤務)と、弟の光(ひかる、宮城工業高校)と3兄弟でSO日本代表に名を連ねた。
「私には兄が家にいるので、障がい者への接し方は自然にわかりますが、そういう境遇にない方がいきなりしゃべることは難しいと思います。障がい者の方が同じ学校にいたとしても、特別なクラスにいたりして、知る機会が少ない。でもサッカーというスポーツを通せば、それがコミュニケーションの手段になります。それがユニファイドサッカーのいいところかなと感じています」
大会が終わり、帰国した後、レクサス郡山で自動車整備の仕事に戻った橋本が言う。
「障がい者に対する考えが変わりました。勇気を出して心の『壁』を超えると、話したがっていた子がたくさんいた。私は仕事でお客様と接します。以前、耳の聞こえないお客様が来てくださったことがありました。その時、私ではなく他の人が対応しましたが、ユニファイドサッカーをはじめる前なら、私はそのお客様に対して尻込みしていたと思うんです。でも今は先に踏み込める気がしています」
山口氏はアメリカ・シカゴで、SOのグローバルアンバサダーという立場で日本代表戦も見に来た元日本代表の中田英寿氏や、SOのドリームサポーターであり、日本障がい者サッカー連盟会長の北澤豪氏らと「こういう大会を日本でやりたいね」と話をしたという。
障がいがあるかないかで区別せず、スポーツを通して生きていく上で育めるはずの能力を引き出す機会を作る。その「ゴール」を決めるための「アシスト」を限りなく続けるつもりだ。
(取材・文 林健太郎)
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