U-21代表MF渡辺皓太、決勝アシストも自問自答「ボランチとして生きているのか?」
ゲキサカ / 2018年8月30日 10時31分
[8.29 アジア大会準決勝 U-21日本1-0UAE ボゴール]
試合開始から飛ばした。「ベンチにも良い選手がいるし、体力のことは考えないで最初から出し切る感じ」だった。しかし、スタミナも尽きようかという試合終盤の後半33分、U-21日本代表MF渡辺皓太(東京V)は中盤の底から前線まで果敢に飛び出した。
4試合連続先発出場を果たした。3試合連続でフル出場中。しかも準々決勝サウジアラビア戦から中1日で迎えた試合となったが、中盤の底に入って精力的に攻守に働く。そして、0-0で迎えた後半33分に決勝点へとつながるビッグプレーを披露した。
左サイドからMF遠藤渓太(横浜FM)が送ったグラウンダーのクロスがはね返され、相手がカウンターを発動させようとするが、猛然とプレッシャーをかけた渡辺がスライディングでボールを強奪。マイボールにすると「最初はシュートを考えた」ものの、「上田選手というのは分からなかったけど、青いユニフォームが見えた」と出された鋭いパスはPA内のFW上田綺世(法政大)の足元に届けられ、決勝点となるゴールが生まれた。
渡辺の一連のプレーに森保一監督も目を細める。「皓太の良さが出た素晴らしい守備からの得点だった。良い集中を持って、相手がボールを動かすところを狙って、素晴らしい得点につなげてくれた。疲れている中、気迫の表れたプレーだったと思う」。
チームに勝利をもたらした。しかし、自身のプレーには納得していない。所属する東京Vでは主にインサイドハーフでプレーしているため、「ボランチの位置で受けるのが慣れていない。前のポジションだと受けられるけど、自分がリズムを作るまでにはいけていない」と語ると、「ボランチとして生きているのかと言えば、成長しないとダメだなって感じます」と続ける。
今大会は一貫してボランチとして起用されており、U-21日本代表に生き残るためには同ポジションのレベルアップは不可欠だろう。「もっと経験を積んでいかないと難しい部分がある。まだまだ」と視線を上に向けて、さらなる成長を遂げていく。
(取材・文 折戸岳彦)▼第18回アジア大会特集ページ
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