[MOM2675]海星FW魏彰寿(3年)_納得行くまでシュート練習重ねたエースがゴール量産中
ゲキサカ / 2018年11月4日 8時3分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.3 選手権三重県予選準決勝 海星高 2-1近大高専 東員町スポーツ公園陸上競技場]
序盤からチャンスを作りながらも、前半は無得点。嫌な流れを断ち切ったのは、青柳隆監督が「動きが柔らかく、シュートが上手い」と評する海星高エース、FW魏彰寿(3年)の一撃だった。
試合開始とともに前線のターゲット役として持ち前のキープ力を見せた魏は、前半14分にクサビのパスを胸トラップでコントロールし、左足シュートを放つなど積極的にゴールを目指した。前半に打ったシュートは両チーム最多の4本。決めるべき場面を逃がし、20分には先制点を奪われた。「夏は点が入らず負けているので、まさかと思った」と魏。押し込みながらも上野高から1点が奪えず初戦で涙を飲んだインターハイ予選の悔しさが頭を過ぎったという。
ただし、インターハイ予選の頃とは違い、今予選ではここまで6得点を奪うなど魏は波に乗っている。気持ちを新たに挑んだ後半は、スペースでパスを受ける機会が増えると、後半5分にはMF清水俊樹(3年)が出したパスにDF裏で反応。「良いボールが来たので、合わせるだけだった」と謙遜するものの、バウンドしたボールをダイレクトで合わせ、GKの頭上を射抜く難しいシュートを冷静に決めた。17分には左サイドへの鋭い飛び出しから、ゴール前にクロスを入れて、FW鳥喰靖登(2年)のシュートを引き出すなど最後まで攻撃を牽引し続け、逆転勝の立て役者となった。
昨年は先輩たちに遠慮していたが、「僕がチームを勝たせようという気持ちでプレーしている」と話す今年は存分に自らの良さを出せている。先輩のFW三輪翔真(現・神奈川大)を参考に自主練で納得がいくまでシュート練習を重ねたことで、決定力が高まっていることも活躍を後押ししている。
理想とする選手はアルゼンチン代表のFWリオネル・メッシ(バルセロナ)で、「1.5列目からドリブルで運んだり、パスを出したり、シュートを打てたり何でも出来るので尊敬している」。周りを活かしながら、自らも果敢にゴールを狙うスタイルは確かに重なる部分も多い。
2年前にチームが初めて選手権に立った際は、スタンドから声援を送ったが、次は自分たちの番だ。「僕も同じピッチでやりたい気持ちが強かった。1年生の時は先輩たちに連れて行ってもらったので、今度は僕たちが連れて行きたい」と意気込むように決勝も自らのゴールで全国行きを引き寄せる。
(取材・文 森田将義)●【特設】高校選手権2018
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