また全国で真剣勝負を…連覇目指す明秀日立が4年連続決勝進出!水戸啓明をPKで下す:茨城
ゲキサカ / 2018年11月11日 22時45分
[11.11 選手権茨城県予選準決勝 明秀日立1-1(PK4-1)水戸啓明 カシマ]
11日、全国高校選手権茨城県予選準決勝がカシマスタジアムで行われ、連覇を目指す明秀日立高が水戸啓明高を1-1から突入したPK戦の末に退け、4年連続の決勝へと勝ち上がった。18日の決勝では、鹿島学園高と対戦する。
昨年度大会で全国8強の成績を残した明秀日立は、新チームになってからも新人戦とインターハイ予選を優勝。県リーグ1部でも17勝1分と県内では無敵を誇っている。しかし昨年度の決勝でも激突した水戸啓明は、関東大会予選の準々決勝で対戦した際に、今季唯一の県内での黒星をつけられた相手。雪辱を期す意味でも負けられない相手だった。
立ち上がりは互角だったが、徐々に明秀日立が圧力を強めると、前半20分過ぎからはセットプレーで決定機を作り、押し込みだす。そんな流れの中で迎えた前半28分、GK木村謙一(3年)がFKで蹴ったロングボールをFW作山雅紀(3年)が頭で落とす。これに反応したFW津村夢人(3年)が前に出たGKより先に触ってゴールに流し込み、先制点が決まった。
ただ水戸啓明も諦めない。前半終了間際のFKの流れからDF鈴木聖河(3年)が押し込んでゴールネットを揺らした場面は惜しくもオフサイドとなったが、後半に入り明秀日立の攻勢をかわしていると、迎えた後半14分、右サイドのスローインからパスが繋がり、ゴール左にいたFW八木真輝(3年)が右足で決めて、ついに試合が振り出しに戻った。
試合はこのまま延長戦でも決着がつかず、ABAB方式のPK戦に突入。先攻の明秀日立が成功し続けたのに対し、水戸啓明は一人目のMF田山拓郎(3年)、そして2人目のMF小島良太(3年)のシュートがいずれも明秀日立の守護神・木村に止められてしまう。3人目はそれぞれが成功すると、明秀日立の4人目、DF藤原理玖(3年)が決めた時点で勝敗が決した。
明秀日立はこの日スタメンだった主将の高嶋、DF飯塚翼(3年)、MF成島茉宏(3年)、MF大山晟那(2年)、作山が昨年度の8強をメンバーとして経験。故障明けでベンチスタートとなっているMF及川央泰(3年)やFW二瓶優大(3年)を加えれば、半数以上が残っていることになる。
その経験は自信となって確実に表れており、萬場努監督も「目線が高くなった」と評価するように、今年度の好成績につながっている。さらに「去年の実力よりは今の子の方があると思う」と言い切るほどで、12月に控えるプリンスリーグ参入戦への自信も深めている。
3年生の多くは大学に進学し、プロを目指すことになるという。そんなレベルの高い学年だからこそ、もう一度全国に挑戦したい思いは強い。夏のインターハイでは準優勝した桐光学園に3敗戦で1-3負け。悔しさとともに、「もうちょっとかな」と全国トップレベルとの距離の近さを実感できた。「もう一回あれくらい強い所と真剣勝負できるところに行きたいなと思います」。
そのためには18日の鹿島学園との一戦を確実にものにしないといけない。「今日は勝てるだろうという緩さがあった。今日は相手の方が頑張った印象が強いかなと思っています」と内容に不満顔の指揮官は、「決勝は相手どうこうより、自分たちの力を出し切りたい」と気合を入れ直していた。
(取材・文 児玉幸洋)●【特設】高校選手権2018
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