僕が点を取る理由…MVP&得点王W受賞の上田綺世「個人的に良い部分を出せたけど…」
ゲキサカ / 2018年11月21日 7時33分
[11.20 ドバイカップ第3戦 U-21日本1-1UAE]
凄腕のスナイパーのように鮮やかにゴールを射抜いた。先発出場だろうが、途中出場だろうが自分のやるべきことは変わらない。U-21日本代表FW上田綺世(法政大)は自らの任務を遂行した。
先発出場してハットトリックを記録した第2戦クウェート戦から中2日で迎えたUAE戦。ベンチスタートとなった上田に出番が訪れたのは後半開始からだった。後半2分にPKで先制点を許したものの、後半26分に上田が仕事をこなす。左サイドでMF杉岡大暉(湘南)が送ったグラウンダーのクロスにいち早く反応して最終ライン裏に抜け出すと、「若干、自分的には難易度が高いシュートだったと思う」とニアサイドで左足ダイレクトで合わせたシュートはゴール左上に突き刺さって、同点となるゴールを記録した。
クウェート戦では前半41分と後半11分にMF長沼洋一(岐阜)のクロスをワンタッチで合わせてネットを揺らしており、「個人的には良い部分を出せたと思う。一番、自分が大事にしているワンタッチゴールを(今大会で)3つ出せたのは良かった」と振り返りつつも、その得点が勝利に結び付かなかったことに悔しさを滲ませる。
「同点にできたのは良かったけど、僕はチームを勝たせるために入ったわけで。やっぱり、フォワードが点を取る理由というのはチームを勝たせるため」と語ると、1-1で迎えた後半41分にMF伊藤達哉(ハンブルガーSV)のクロスから放ったヘディングシュートを例に挙げ、「今日のヘディングだったりも決めないといけないし、もう一個取れてようやく一人前。それができなかったというのは、まだまだかなと思う」とチームを勝利に、そして優勝に導けなかったことに唇を噛んだ。
しかし、今大会4得点で得点王に輝くだけでなく、MVPにも選出されたように、ストライカーとしての存在感を十分に示した。「遠くUAEに来ても活躍できたのは自信になった。帰国してコンディションを崩さずにプレーできるように努力しつつ、プロに混ざっても得点力は負けてないというのは確かな自信になるので、そこは自分の武器だと自負して磨いていければ、自分が目指してきたプロサッカー選手に近づけるんじゃないかなと思う」。
自身の立場は理解している。「僕はあくまでプロを目指している身」だと――。今大会の経験を生かして大学サッカーで活躍し、プロになるという夢を叶え、自身の可能性をさらに広げていく。
(取材・文 折戸岳彦)▼ドバイカップU-23特集ページ
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