杉岡大暉の気持ちの変化「ちょっとずつ現実味が帯びてきた」
ゲキサカ / 2018年11月21日 8時25分
[11.20 ドバイカップ第3戦 U-21日本1-1UAE]
左足から蹴り出したパスがゴールへとつながる。初戦のウズベキスタン戦でも幾度となくクロスを供給していたU-21日本代表MF杉岡大暉(湘南)は、「『やっと合ったな』という感じだった」と安堵の表情を浮かべた。
ドバイカップ最終戦UAE戦。序盤から「持たれるのが当たり前になってしまい、主導権を握られて後手を踏んでしまった」と振り返ったように、前半は流れをつかめなかった。しかし、ハーフタイムを挟むと徐々にリズムを生み出していく。後半2分にPKで失点こそしたものの、同26分、左サイドでボールを受けた杉岡がグラウンダーのクロスを送ると、ゴール前に走り込んだFW上田綺世(法政大)がワンタッチで流し込み、同点となるゴールが生まれた。
「クロスは1戦目から結構上げていたので、『やっと合ったな』という感じだった。あのシーンは本当に落ち着いて周囲が見えていたし、ただ強いボールではなく、しっかりと流し込むことができて良かった」
しかし、その後は攻勢も掛けたものの、勝ち越しゴールは生まれず。1-1のドローに終わった結果、日本はタイトルを逃すことになった。「後半みたいに前半から行かないとダメだったし、そこはもったいなかったと思う」と悔しさを滲ませた。
今遠征前には、同時期に活動のあったA代表入りの可能性が報じられたが、自身は「そういう話はまったく聞いてない。僕もメディアを見て期待しちゃったんです(笑)」と苦笑しながらも、「でもチャンスがあればA代表には入りたい」と胸の内を明かす。
今までは「A代表に選ばれるチャンスがあると思っていなかったし、現実味がなかった」。しかし、プロ初年度から湘南の主軸へと成長を果たすだけでなく、今季のルヴァン杯ではMVPに輝き、U-21代表でも常連の一人としてメンバーに名を連ね続けている。だからこそ、「ちょっとずつ現実味が帯びてきたところもあるので、それならば本当に選ばれたいし、その思いは強くなっている」と自身の成長を感じているからこそ、A代表入りも現実的な目標となってきたようだ。
だが、足元をしっかりと見つめている。「まずは呼ばれている場所でしっかりやるのが一番。経験を積み重ねて、信頼をもっともっとつかめるようにしたい」と、まずはU-21代表で確固たる地位を築いていく。
(取材・文 折戸岳彦)▼ドバイカップU-23特集ページ
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