東海リーグは首位独走も…インカレ初戦敗退の東海学園大、プロ内定3選手はそれぞれのリベンジを誓う
ゲキサカ / 2018年12月13日 7時17分
[12.12 インカレ1回戦 東海学園大1-3新潟医療福祉大 浦安]
東海学園大にはプロ内定者が4人在籍。DF鹿山拓真(4年=長崎南山高)は来季V・ファーレン長崎に加入し、FW榎本大輝(4年=中央学院高)とMF渡邉柊斗(4年=東海学園高)がそれぞれ名古屋グランパスへ。2年生のMF児玉駿斗(2年=中央学院高)は2021シーズンの名古屋加入が内定している。
渡邉は怪我のため大会不参加となったものの、3人の実力者たちが満を持してインカレに挑戦した。しかし開始12分までに2失点を許すと、1点を返したものの、前半終了間際に3失点目。守備の要・鹿山は「前半が勝負だと思っていたので、相手のカウンターとかで前半で3点を決められたのは僕ら守備陣の反省するところ」と唇を噛む。
東海地域での東園大はまさしく独壇場。東海学生リーグでは8勝3分で前期を折り返すと、後期から勢いはさらに加速。優勝を決定させた第19節まで怒涛の8連勝を継続させ、今季全22試合を終えて79得点22失点という圧倒的な数字で4年ぶりのリーグ制覇を成し遂げていた。
しかしプロ内定者の3人は全国レベルを痛感。「東海のレベルで優勝しても全国では通用しない」(鹿山)、「相手を褒めるしかない」(榎本)、「スピードが全然違う。あのプレッシャーだったらうちじゃなくても苦しむ」(児玉)と、各々が敗戦の刺激を強く受けた。
「もっとみんなでサッカーをやりたかった」と本音を覗かせる榎本は、この試合でも中盤でテクニックを披露。個人技で相手を抜き去る場面も見られたが、「ドリブルできるとはわかっていたんですけど、もうちょっとみんなで近くでやったら抜く枚数も減るし、連動できて楽にいけたんじゃないかな」とチームの課題を挙げる。今後について「切り替えはできているのであとはやるだけ。レベルアップするために何をしたらいいのか、自分で考えて頑張るしかない」と新たなステージを見据えている。
鹿山は「相手のショートカウンターを食らっているので、その切り替えのところがまだまだ」と修正点を語る。2020シーズンの新潟加入が内定しているFW矢村健(3年=市立船橋高)ら相手攻撃陣にも冷静に対処し、190㎝の高身長を生かして最終ラインを統率した。目の前の敗戦に悔しさを滲ませ、目を赤らめる鹿山だったが、来年から始まるプロへの覚悟は固まっているようだ。「1年目が勝負。大学4年間で学んだことは絶対に忘れずに、チームに早く溶け込んでいきたい」と決意を新たにした。
2年生の児玉は「だいぶお世話になってきた先輩なので、自分がもっと活躍して、上まで行けたらよかった」と4年生との最後を惜しむ。すでに名古屋の特別指定選手として試合にも出場している児玉は、インカレでも実力を発揮。後半からは中盤に下がり、「いっぱい触るようにして、けっこう良い形はできた」と自らボールを操って試合を構築した。
J1リーグでは8試合に出場し、5月16日のルヴァン杯グループ第6節・G大阪戦(4-1)ではプロ初得点も記録。激動の一年を「人生で一番忙しかった」と振り返る。「色んなところも行けたし、色んな試合もできて本当に自分にプラスになった」。しかし成長著しい20歳のミッドフィルダーにとって、この試合は悔しい思い出に。「またここで借りを返すために、成長してみんなで頑張っていきたい」と大学サッカーでのリベンジを誓っている。
(取材・文 石川祐介)●第67回全日本大学選手権(インカレ)特集
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