前育時代とは違う…東洋大FW坂元達裕「出たいと思っても出られない」全国で味わった悔しさ
ゲキサカ / 2018年12月16日 14時33分
[12.15 インカレ2回戦 関西学院大3-2(延長)東洋大 浦安]
試合終了のホイッスルが吹かれる。山形内定が発表されている東洋大(関東7)FW坂元達裕(4年=前橋育英高)の大学サッカーが終わりを告げる瞬間となった――。
12日の1回戦・IPU・環太平洋大戦で前半26分に先制点を奪い2-1の勝利に貢献するなど、勢いに乗って2回戦・関西学院大戦に臨んだ。巧みなポジショニングでボールを呼び込み、鋭い突破で縦への推進力を生むだけでなく、的確な散らしでリズムを生もうと奮闘し、1-1で迎えた後半31分にはMF野本幸太(2年=市立船橋高)の勝ち越しゴールを演出した。
存在感こそ示したものの、自身のシュートはゼロに終わり、チームも延長戦の末に2-3で敗れて大会から姿を消すことになった。「打ち合いになった厳しい試合だったけど、ああいうところで10番として、4年生として、自分が決め切れないといけないと思った」。ナンバー10を背負う最上級生は、苦しいチームを救う得点を挙げられなかったに唇を噛んだ。
「本当に優勝を目指せるチームだと思っていた。こんなところで終わるわけないというのが自分の中にあったので、こういう形で負けてしまい、まだ終わったという実感はない。後輩にはまだ次があるので、そこに向けてやってほしい」
前橋育英高在籍時には14年度の高校選手権で準優勝を果たすなど、「高校時代は全国が近い位置にあった」と常連校の一つとして全国の舞台でプレーした。しかし、進学した東洋大では「出たいと思ってもなかなか出られない」と全国へとは簡単には辿り着けず、インカレは今大会が初出場となった。4年生となって「最後のインカレで全国出場できて、すごく緊張感のある良い試合ができた」ことは自身にとって大きな財産となっただろう。しかし、「優勝することが一番の目標だった。そこは本当に悔しかった」と味わった悔しさはプロの世界で晴らしていく。
(取材・文 折戸岳彦)
●第67回全日本大学選手権(インカレ)特集
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