大阪体育大の冬が終わる…浅野雄也&末吉塁は悔しさをバネに、プロの舞台へ
ゲキサカ / 2018年12月20日 12時25分
[12.19 インカレ準決勝 駒澤大2-1大阪体育大 NACK]
大阪体育大の冬が終わった。MF浅野雄也(4年=四日市四郷高)は水戸ホーリーホックに、MF末吉塁(4年=初芝橋本高)はモンテディオ山形に来季加入し、それぞれがプロの道を歩んでいく。
浅野は左サイドを主戦場としてプレー。推進力と巧みなボールタッチを駆使し、個人でも打開できるアタッカーだ。2回戦・静岡産業大戦では1得点も記録した。「得点は取れたけど、やっぱり優勝を目指してやってきたので、優勝できなかったのがすべて」。準決勝で後半16分に末吉と交代し、ピッチ外で試合終了を見届けた。
兄・日本代表FW浅野拓磨(ハノーファー)との大きな違いは利き足だ。弟・雄也は左利きで精度の高いキックを持ち、今大会でもプレースキッカーを務めて得点の起点にもなった。
来季からは国内外と舞台は違うが、ともにプロとして戦う。「ムカつくお兄ちゃんがいるので。負けないように」と笑みをこぼしながら話すそばには、兄・拓磨からもらったスパイクが置かれており、遠く離れながらも仲の良さがわかる。持ち味は兄と同じくスピード。「自分の武器でもあるので磨きつつ、アピールしていきたい」と意気込んだ。
末吉は初戦の怪我により準々決勝を欠場。準決勝でも先発メンバーから外れたが、大体大は後半に2失点目を喫して大ピンチに。「ギリギリ出られるか出られないかっていうくらい」の回復具合でチームのピンチに立ちあがった。
激しい攻防の応酬になると、末吉のサイドアタックが生きてくる。後半37分には後方からパスを受け、最高速度で右サイドを駆けていった。しかしプロ内定の“背番号10”は駒大に2人がかりで潰され、チャンスは実らず。「チームを勝たせてあげられるプレーをしたかった」と後悔を残して大会を終えた。
来季からは山形に加入。「僕と東洋大のMF坂元達裕の2人で山形をJ1に昇格させられるように。1年目から出ていきたい」。大学最後の冬が終わり、ここから新たな季節の準備が始まる。「今日からやります」と不完全燃焼に終わった思いを、末吉は次の起爆剤にしている。
(取材・文 石川祐介)●第67回全日本大学選手権(インカレ)特集
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