自身と指揮官にとって最後の選手権…松本内定の四中工DF山本龍平「笑顔にするには“単独優勝”しかない」
ゲキサカ / 2018年12月31日 8時7分
3年ぶりに選手権に還ってきた名門校、四日市中央工高。主将のDF山本龍平(3年=松本内定)ら3年生にとっては、最初で最後の冬の大舞台となる。
今夏、地元・三重県で開催された総体では県予選の2回戦で敗退と悔しい思いをした。そこから這い上がって選手権への切符をつかんだのは、「彼の成長が大きかった」と樋口士郎監督は山本を高く評価している。
チームの特徴はその攻撃力にある。県予選では5試合無失点とCBを努める山本を中心とした守備陣の安定ぶりが光ったが、トータルで27得点を挙げた攻撃陣のポテンシャルは高い。「全国でも通用すると思うので、攻撃の部分での良さをしっかり出していきたいです」と主将。自らの武器だと言う「ロングフィード」で山本は、攻守にわたってチームに貢献する。
そして、最後の選手権になるのは3年生だけではない。95年から指揮官を努める樋口監督もまた、今年度限りでの退任を発表している。
小倉隆史、中西永輔、中田一三の“四中工三羽烏”を擁し、27年前に選手権の頂点に立った四中工。しかし、そのときは帝京との両校優勝だった(※当時は決勝でのPK戦は行われなかったため)。樋口監督がエースとして出場した77年度、阪倉裕二らを擁した85年度、FW浅野拓磨(ハノーファー)が牽引した11年度はいずれも準優勝に終わっており、“単独優勝”は33回目の出場を誇る四中工の悲願だ。「(監督を)笑顔にするには“単独優勝”しかないので、そこを狙っていくだけです」と山本は気合いを込めた。
「すべては初戦です」。15回目の選手権に臨む樋口監督はそう手綱を締める。四中工の初戦は今日31日、出場44回目の伝統校、秋田商と激突する。
(取材・文 奥山典幸)
●【特設】高校選手権2018
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