“金農旋風”に続け!「冬はサッカーで盛り上げたい」秋田商が四中工撃破!!県勢14年ぶり勝利
ゲキサカ / 2018年12月31日 19時54分
[12.31 選手権1回戦 秋田商2-0四中工 フクアリ]
冬も秋田が熱い!高校選手権の1回戦で四日市中央工高(三重)と対戦した秋田商高(秋田)は2-0で勝利。県勢としては2004年に同校が1回戦で益田高(島根)に勝利して以来、実に14年ぶりの初戦突破となった。
今年の夏に行われた全国高等学校野球選手権大会で秋田県代表の公立校である金足農高が県勢として103年ぶりの決勝に進出。“金農旋風”は流行語になるほど、日本中を熱狂させた。「冬はサッカーで盛り上げたいと思って頑張ってきた」(MF富田蓮史郎)。全国最多出場回数を誇る古豪・秋田商が、秋田県に14年ぶりの歓喜を呼び込んだ。
序盤こそフィジカルに勝る四中工が力強い攻めを見せていたが、徐々に秋田商がスピードのある前線が四中工守備陣をかき回しだす。サイドからの効果的なクロスが上がりだすと、前半33分のDF高橋海陽(3年)のクロスからMF 鈴木銀華(3年)が合わせた右足シュートはわずかに枠右に外れたが、同34分、鈴木銀の左クロスをMF長谷川悠(3年)が胸トラップ。素早く左足を振り抜き、ゴールネットに先制弾を突き刺した。
後半に入ると四中工は1年生FW宮木優一を投入。攻撃意識を強めて点を奪いに行く。しかし秋田陣内に攻め込むものの、効果的な攻めは繰り出せず、時間だけが経過する。すると後半28分、秋田商はカウンターからCKを獲得。これで作った混戦をMF富田蓮史郎(3年)が押し込んで、リードを広げた。
四中工も後半33分、DF荒堀塔矢(3年)の右クロスをMF浅野瑞稀(3年)が頭で合わせてようやく決定機を作る。しかしGK山口雄也(2年)の好セーブに阻まれるなど、最後までゴールネットを揺らせず。プロ内定の主将DF山本龍平(3年/松本内定)、U-17日本代表FW和田彩起(2年)ら注目選手を擁した四中工が初戦で姿を消すことになった。
秋田商の小林克監督は「相手の能力の高い選手たちをしっかりと止めるぞと準備した。やることはシンプルで、しっかり守って自分たちのリズムを作ろうと話していた。本当はもう少し繋ぎたかったが、逆に蹴ったことが良いプレッシャーをかける材料になったのかな」と全てが好転したと満足げに振り返る。
昨年より秋田商の練習場に人工芝が敷かれたこともこの日の結果に繋がった。ボールから目を切る時間が増えたことで、状況判断しながらゲームを進めることが出来るようになったという。秋田県勢は近年、勝利どころか、得点も6年ぶり。冬の舞台でも“秋商旋風”が巻き起ころうとしている。
(取材・文 児玉幸洋)
●【特設】高校選手権2018
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