[MOM2795]青森山田DF二階堂正哉(3年)_ 「365日、24時間誠実に生活してきた男」が大舞台で2発!!
ゲキサカ / 2019年1月5日 19時52分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.5 選手権準々決勝 青森山田高2-1矢板中央高 等々力]
「そんなに点を取る立場ではない」。青森山田高(青森)を率いる黒田剛監督は、DF二階堂正哉(3年)をそう評した。CBである以上、本職はゴールを守ること。当然だろう。しかし、2大会ぶりの準決勝へと導いたのは「持っている」(黒田監督)という、その二階堂だった。
前半14分にロングスローの流れから先制点を献上した青森山田は、矢板中央の堅固な守備に苦しめられて、なかなかゴールに迫れない。しかし、1点のビハインドを背負ったまま迎えた同40分、DF澤田貴史(3年)が放り込んだロングスローのこぼれ球に反応したMF武田英寿(2年)が右足のシュート。コース上にいた二階堂は「あのシュートは触ってコースを変えれば入ると思った」と瞬時に判断すると、ヘッドで軌道を変えてネットに突き刺した。
さらに後半26分には再び澤田のロングスローの流れから得点が生まれる。一度ははね返されたボールを拾った澤田がクロスを供給すると、ゴール前の二階堂がトラップでボールを落ち着かせると、左足のシュートでゴールを陥れて決勝点を記録した。
「ケネ(三國ケネディエブス)とか高さのある選手がそらして、そのあとを狙うという狙いはあった。セットプレーから絶対に取りたいと思っていて、自分のポジションはセカンドボールが大事になると思っていた。こぼれてくると信じて走り込んだ」
黒田監督は「年間を通じてそんなに点を取る立場ではない」と二階堂について話しつつも、「こういうところで、良いところにボールが落ちてくるのは『持っているな』と。彼が365日、24時間誠実に生活をしてきて、常にそこに居続けた結果だと思う」とピッチ内外での姿勢が結果に結び付いたことに頬を緩めた。
準決勝は1週間後の12日に埼玉スタジアムで行われる。2年前、1年生だった二階堂は、初の選手権制覇を成し遂げた先輩たちの姿をスタンドから見つめていた。「憧れの舞台であり、目標にしてきた舞台」という埼玉スタジアムで、「優勝という形でしか満足できない。3年間頑張ってきた成果を残り2試合にぶつけたい」と悔いのないプレーを見せるため、最高の準備を進めていく。
(取材・文 折戸岳彦)●【特設】高校選手権2018
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