選手権を席巻した帝京長岡スタイル。“魅せた”谷内田「魅力的なサッカーは伝えられた」
ゲキサカ / 2019年1月6日 23時47分
[1.5 全国高校選手権準々決勝 尚志1-0帝京長岡 等々力]
見る者の心を掴む魅力的な攻撃サッカーで選手権を席巻した帝京長岡高は準々決勝で敗退した。前半22分にミスを突かれて失点すると、圧倒的に攻め立てたが、最後までゴールをこじ開けられず。新潟県勢初のベスト4進出は叶わなかった。
2年生MF谷内田哲平(やちだ・てっぺい)は帝京長岡のエースナンバー14番を1年生から背負う。2001年生まれ、FW久保建英や早生まれのFW西川潤(桐光学園高)らと同学年。中学3年時に“飛び級”でプリンスリーグ北信越の主力を担い、U-15、U-16世代別代表も経験。地元長岡出身の技巧派プレーメーカーが、フットサルで技術に磨きをかけるチームの中心に君臨した。
「帝京長岡の魅力的なサッカーは伝えられたと思う。あとは勝負強さがついて来れば必ず日本一になれる。見ている人もこういうサッカーが楽しいと思ってもらえたら嬉しい。将来的に日本のサッカーがこういうサッカーじゃないと、世界では勝っていけないのかなと思っています」(谷内田)
今大会も持ち前のテクニックを生かし、1回戦から想像力あふれるプレーで魅せた。抜群のキープ力とパスセンスで味方を使い、鋭い縦パスを通してFW晴山岬(2年)のゴールをアシスト。自らもPKを含む2得点。相手の逆を突くドリブルも脅威となり、存在感を放ってきた分、準々決勝は対策をとられた。
左サイドハーフで先発した谷内田は“エース封じ”を担ったMF高橋海大の激しいマークに遭い、前半は苦戦。ボランチの位置に移ってからは徐々に攻撃を機能させた。後半のシュート数は相手の2本に対して9本。ボールをつないで相手のマークをずらすと、間に楔を通して一気にスピードアップし、3人目の関わりで何度も決定機をつくった。
後半途中からはほぼハーフコートゲームを展開。残り時間が少なくなり、追い込まれた状況でも谷内田は冷静に質の高いパスを配給。最後までチャンスを演出したが、再三のチャンスを生かせず、惜しくも8強敗退となった。「絶対にこの経験を無駄にせず、日本一になりたい」。雪辱のラストイヤーへ。“帝京長岡スタイル”で県勢初の日本一を目指す。
(取材・文 佐藤亜希子)
●【特設】高校選手権2018
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