守→攻の圧巻スルーパスも披露、遠藤航が重要視する『リスクマネジメント』
ゲキサカ / 2019年1月14日 7時58分
[1.13 アジア杯F組第2節 日本1-0オマーン アブダビ]
長所が凝縮された一幕だった。日本代表MF遠藤航は前半24分、相手のカウンターに対して強烈なタックルでボールを奪い返すと、そのまま攻め上がってスルーパスを配給。最後は得点には結びつかなかったが、たった一人の力でピンチをチャンスに転換させてみせた。
待望のアジア杯デビュー戦で、随所に見せ場を発揮した。中でも圧巻は前半24分のプレー。MF原口元気の横パスは相手に渡ったのを機に、ボールホルダーに素早く詰めて取り返すと、前を向いた勢いでそのままボールを持ち上がり、鋭いスルーパスでFW南野拓実の決定的なシュートを導いた場面だ。
「大事なのは攻めている時のリスクマネジメント」と語る背番号6にとって、まさに意識していた通りのワンプレー。「攻めている時の後ろのリスクマネジメントで、攻撃から守備に変わった時に自分のところでボールを受けて、そこで前に運んでチャンスメークすることができた」と手応えを感じたようだ。
また「ポジショニングが良かった」という要素も欠かせなかった。「良いポジショニングを取って、シンプルにやることはやる、運ぶところは運ぶ、難しいことを考えずにプレーするよう意識していた。良いポジショニングを取れば良いところでボールを受けられる」。そんな心掛けも結実したビッグプレーだった。
とはいえ、1-0という結果には「満足ではないが、最低限」と素直に喜べない様子。リードした後半は「前からプレッシャーをかけて行くより、引いてブロックをしいて、あまり失点をしたくない戦いをした」という試合運びを選択したというが、追加点を奪えないまま最後まで予断を許さない展開が続いていた。
「ブロックをしくとボールに行く意識が低くなってしまうので、もっとメリハリをつけないといけない。また、ラフなボールへのセカンドボールが拾えなかったので、そこはもう僕と岳(MF柴崎岳)、(南野)拓実のところで拾えればもっと良かった」。苦戦しながら勝ち点3を掴み取った初戦と同様、さらなる伸び代を残して次の一戦に臨んでいくつもりだ。
(取材・文 竹内達也)
●アジアカップ2019特設ページ
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