進路未決定のため売り込み「関係者の方が読むかも…」、ピッチ内外でクレバーさ光る青森山田DF澤田貴史

ゲキサカ / 2019年1月14日 21時14分

気の利いたプレーを見せていた澤田貴史(写真協力=高校サッカー年鑑)

[1.14 選手権決勝 青森山田高 3-1 流通経済大柏高 埼玉]

 青森山田高(青森)のDF澤田貴史(3年)は、その瞬間をベンチから見守っていた。ダブルボランチの一角として中盤で編みを張る守備面の働きだけでなく、ロングスローという武器で決勝を含めた全5試合に先発した澤田は、決勝ではリードが2点に広がった後半アディショナルタイムにベンチへと退き、試合終了の笛を待った。

「嬉しさと、リハビリしていた悔しさと、いろいろな感情が混ざって、優勝したのに笑顔というより涙のほうが多かったと思います。自分に携わってくれたすべての方々に感謝したいですし、埼玉スタジアムの大勢のお客さんの前で僕を使ってくれた監督やスタッフには本当に感謝したいです」。昨年1月に右膝靭帯の手術を行い、6月に復帰するなど、苦しんだ1年間を最高の形で締めくくった。

 青森山田が3-1とリードを広げた直後に、澤田のファインプレーがあった。ダメ押しとなる3ゴール目を挙げたFW小松慧(3年)がスタンドの応援席へ向かうと、小松の元へ続々と駆けつける青森山田の選手。流通経済大柏高(千葉)イレブンが逆転を信じキックオフを急ぐ中、澤田はセンターサークルに入って“即キックオフ”されることを防いでいだ。「正直、喜びに行きたかった」。それでも背番号15は、チームのために動いた。「(準決勝の)尚志戦でも、点を取った後に逆転されてしまったので、締め直したいという気持ちがあった。全員が(喜びに)行くとチームが締まらないので、喜びたかったんですけど、そこは我慢してチームのために犠牲になった。そこからゼロで行けたのはよかったと思います」。クレバーな判断が光った。

 腕を振り上げ、手を叩いて味方を鼓舞する姿もあった。「勝者の責任」。澤田は自身の行動をそう説明する。「相手の気持ちを背負って決勝に挑んだので、“勝つ”っていうことだけだったので、結果で示せてよかったです」。2回戦の草津東にはじまり、大津、矢板中央、尚志という青森山田に敗れて大会を去ったライバルたちに向けても胸を張った。

 卒業後の進路は未定。大学ではないところでサッカーを続けたいという希望を持っている。「もしかしたら関係者の方が読むかもしれないので」と顔をほころばせた澤田は、「売り込みっていうことで、よろしくお願いします!」と報道陣に自らをアピールしていた。

(取材・文 奥山典幸)
●【特設】高校選手権2018

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