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雪国のハンデを力に変え、全国決勝の日まで成長続けた青森山田が“戦国時代”の選手権で2度目のV

ゲキサカ / 2019年1月15日 23時55分

 だが、「フィジカル強化、精神強化に使える雪はどんな筋トレの道具よりも意味がある」と黒田監督が語るように、春には尻周りが明らかに大きくなり、キックの飛距離を増した選手たちの姿。何より、「芝や土の上でサッカーをやりたい」という欲求、エネルギーが、春に彼らの成長を加速させるという。

 この決勝では立ち上がりに動きが硬く、不用意なファウルなどで試合の流れを流通経済大柏高(千葉)に譲っていたが、青森で人間的に大きくなり、その上で個々が成長させてきたスキルやフィジカル面を披露。連動した動きに加え、MFバスケス・バイロン(3年)やMF檀崎竜孔(3年、札幌内定)、MF天笠泰輝(3年)、CB三國ケネディエブス(3年、福岡内定)らが個で突破する、止めるという力を存分に発揮した。そして、選手たちは青森という雪国に覚悟を持って進学し、懸けてきた思いも表現。ハイレベルなプレミアリーグ勢対決を制した。

 青森山田からはアジアカップで活躍中のMF柴崎岳(ヘタフェ)やDF室屋成(FC東京)から、昨年のMF郷家友太(神戸)、MF中村駿太(山形→群馬)、今年の檀崎、三國まで次々とプロ選手が輩出されている。そして、“戦国時代”の選手権で2度目の全国制覇。失敗も経験しながら、20年以上積み重ねてきた青森山田は今、雪国に育成、勝利の新たな可能性があることを証明してきている。

 黒田監督は「必ず雪国がサッカーの育成にとって最高の条件だということが出るように、青森の良さを全国にも発信していきたい」。プラスの発想で雪国というハンデを活用して強化に繋げ、細部にこだわって選手たちの成長を促してきた指揮官、正木昌宣コーチらコーチングスタッフの下で努力を続ける北の名門が、再び選手権で結果を残して“戦国時代”を“青森山田の時代”に変える。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2018

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