「日本は2004年のギリシャのよう」挑発的な質問にも森保監督は表情変えず
ゲキサカ / 2019年1月28日 2時55分
28日のアジアカップ準決勝でイラン代表と対戦する日本代表が27日、UAE・アルアインのハッザーア・ビン・ザーイド・スタジアムで公式練習を行った。体調不良で前日26日の練習を欠席したDF槙野智章(浦和)も合流。練習前には森保一監督が公式会見に出席し、「ベトナム戦から中3日ということで準備を進めてきているが、選手たちは非常に落ち着いていて、いい準備ができていると思う」と述べた。
日本は決勝トーナメントに入ってからサウジアラビア、ベトナムをいずれも1-0で下すなど、今大会5試合すべてを1点差勝利で勝ち上がってきた。特にサウジアラビア戦では日本のボール支配率がわずか23.7%という驚きの数字も記録した。
こうしたことを受け、記者会見では海外メディアから「守備的な戦いで、2004年のギリシャのような戦いを見せているとも言われている」とも指摘された。ポルトガルで開催されたEURO2004ではギリシャが初優勝を飾り、世界中を驚かせたが、その戦いぶりは堅守速攻。8チームによる決勝トーナメントではフランス、チェコ、ポルトガルをすべて1-0の僅差で破り、欧州の頂点に上り詰めた。
森保監督はこうした比較に対し、「(日本は)まだまだ完成されたチームではなく、未完成で、成長しながら結果を出していこうとしている」としたうえで、「僅差で勝ってきている、すべて1点差で勝利しているところについては、どんな内容のゲームであっても勝利するということで、選手たちが勝ちにこだわってやってくれている。しぶとく勝つのは大切なことなので、選手たちはよくやってくれている」と、ピッチ上で対応力と修正力を持って粘り強く勝利をもぎ取ってきた選手たちの戦いぶりを称えた。
さらに「サウジアラビア戦では日本のポゼッションは20%台だった。ベトナム戦では増えたが、イランはより強いチーム。どう戦うのか」という質問には「まずはしっかり球際でバトルすること。相手のプレスを回避できるように攻撃のところでもボールを握れるようにチャレンジしていければと思う」と回答。自分たちのやるべきことにトライしつつ、試合の流れによって臨機応変に戦う柔軟性を引き続き選手には求めた。
「サウジアラビア戦も我々がやろうとすることがなかなかできない中、いい形で先制点を奪い、どうしたらこの試合をモノにできるかを選手が賢く考えて、プレーしてくれたと思う。トライすべきところにはトライしてもらい、試合の流れをみんなで感じ取りながら意思統一して戦っていければと思う」。海外メディアの挑発的な質問にも表情一つ変えることなく、森保監督は淡々と言葉を続けた。
(取材・文 西山紘平)
●アジアカップ2019特設ページ
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