[新人戦]1年生8人先発の尚志が延長戦制して東北3位に。競争力高めてプレミア開幕戦へ
ゲキサカ / 2019年1月29日 13時49分
[1.28 東北高校新人選手権3位決定戦 東北学院高 1-2(延長)尚志高 いわきFCフィールド]
28日、平成30年度東北高校サッカー新人選手権大会3位決定戦が行われ、尚志高(福島1)が延長戦の末、東北学院高(宮城1)に2-1で競り勝った。
先制したのは東北学院だった。前半10分、左SB佐藤大河主将(2年)の右CKをGKの前に飛び込んだMF堀越漠矢(2年)が頭で合わせて1-0。ともにボールを握って主導権を握るサッカーを志向する両チームが、ボールゲームを繰り広げた。
尚志がMF新川祐太朗(1年)やMF伊東新之助(1年)とMF新庄陽大(1年)の両ワイド、そしてFW佐々木成也(2年)らが絡んでパスワークでシュートシーンを増やせば、東北学院もポジションニング巧みなMF小田尚輝(1年)を中心にボールを動かし、FW熊谷悠里(2年)とFW佐々木聖(2年)のドリブルでの仕掛けや佐藤の左足プレースキックから追加点を狙う。
後半4分、尚志が同点に追いつく。左クロスのこぼれ球をファーサイドで拾った伊東がコントロールから左足シュートを左上隅に決めて1-1。追いついた尚志は、交代出場のMF石塚峻太(2年)がインターセプトから決定的なシュートを放つなど一気に勝ち越しを狙う。
だが、東北学院はCB高橋和希(2年)のシュートブロックなどでピンチを凌ぐと、攻め合いとなった後半半ば以降にカウンターやサイド攻撃から決定機を連発する。特に左SB佐藤や2トップがビッグチャンスを作り出したが、尚志はGK鈴木康洋(2年)がファインセーブを見せるなど2点目を許さない。
試合は1-1で突入した延長前半3分に尚志が勝ち越す。パス交換から交代出場のFW{{木村快(1年)がスルーパス。PAにこぼれたボールをMF平田晴也(1年)が右足でゴールに流し込んだ。
東北学院は佐藤を前線に上げて反撃。延長後半終了間際には左サイドを駆け上がった佐藤のラストパスが熊谷に通ったが、シュートはゴールのわずか左に外れてしまう。直後に試合終了。尚志が3位に入った。
選手権で7年ぶりに4強入りした尚志は、同大会得点王のFW染野唯月主将(2年)が高校選抜候補合宿に参加していた関係で不在。その中で、この日は1年生8人が先発するなど、下級生の台頭が目立つ。だが、準決勝で再び青森山田に競り負けて悔しい大会になった。
佐々木は「2年生が危機感持たないといけない」。怪我で不在のCB中川路功多(2年)や突破力優れるMF郡司克翔(2年)、俊足MF松本岳士(2年)をはじめとした2年生の巻き返しが求められる。選手権では東福岡高や前橋育英高を撃破し、準決勝で青森山田と死闘を演じた末に3位。今年は高校年代最高峰のリーグ戦であるプレミアリーグ参戦も控え、悲願の日本一へ挑戦と気持ちを高める要素はあるだけに、2年生がここからの取り組みでどう変化し、成長してくるか注目だ。
仲村浩二監督は「(新人戦は)色々な選手でどこまでできるのか、見極めになった」と語り、「2年生(新3年生)がどう感じて、どう奮起するのか見たい」と期待した。今後はこの新人戦のように、エース染野が年代別日本代表や高校選抜の活動によって不在になることも予想される。染野が不在でも勝つチームになっていかなければならない。
「(染野)唯月がいても全員がリーダーにならないといけない」と語る佐々木は、「自分たちは上の代がどんな結果残そうと目標は全国制覇だけなので、ベスト4以上とかじゃなくて1位だけなので、これから一生懸命練習していきたい」。来冬に最高の結果を残すためにも競争力を高めること。まずは4月のプレミア開幕戦へ向けて各選手が意識の高い日々を過ごす。
(取材・文 吉田太郎)
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