「最後は気力」長友、決勝の秘策は“ハイエナ戦法”
ゲキサカ / 2019年1月31日 2時43分
2大会ぶり5回目のアジア制覇を目指す日本代表の中でもDF長友佑都(ガラタサライ)、DF吉田麻也、GK権田修一は8年前の優勝メンバーでもあり、自身2度目のアジアカップ優勝が懸かっている。
カタールとの決勝を2日後に控え、長友は「(11年大会は準決勝で)韓国と延長まで戦って、疲労困憊の中で気力だけで戦った。今回もそうですよ。カタールも日本の選手もお互い疲労がたまってきている。最後は気持ち、精神的な部分、気力でまされるかどうか」と、勝敗を分けるポイントを挙げた。
優勝した11年大会は準決勝で韓国と対戦し、延長でも決着がつかず、PK戦の末、決勝へ駒を進めた。決勝でもオーストラリアと延長戦にもつれ込む死闘を演じ、FW李忠成の決勝点で競り勝った。今大会はここまですべて90分以内で勝ってきているとはいえ、試合数は当時より1試合多い7試合目。特に事実上の決勝戦とも言われた28日の準決勝イラン戦(○3-0)を経て、選手たちが心身ともにすり減ってきているのは間違いない。
だからこそ、32歳のサイドバックは「気持ち」を重視する。「イラン戦もそうだったけど、ハイエナ戦法ですよ。ハイエナのようにみんなでこぼれ球を狙っていく。“おこぼれ”を狙っていく」。そう決勝の秘策を口にし、「イランの選手も明らかに嫌がっていた。抜いたと思っても、はがしたと思っても、(日本の選手が)追いかけていく。こういうサッカーをすれば間違いなく勝てる」と自信を見せた。
イラン戦でハイエナ戦法を象徴していたのが、後半11分の先制点のシーンだ。MF南野拓実が一度は倒れながらもすぐさま起き上がり、ノーファウルをアピールして主審に詰め寄るイラン選手たちを尻目にルーズボールに追いつくと、ピンポイントクロスでFW大迫勇也のヘディングシュートをアシストした。
そのときのシーンについて聞かれ、「イランの選手がハイエナのように審判に集まってましたからね」とジョークをまじえて笑うと、「(南野が)ハイエナのようにボールに追いついて、吸い込まれるようにボールも大迫に合った」と振り返る。「みんな気力で戦っている。ここに来てそれを出せるのはチームの状態がいいから」。アジア制覇まであと1勝。長友は自信を持って最終決戦に臨む。
(取材・文 西山紘平)
●アジアカップ2019特設ページ
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