[新人戦]「勝負を決めるのはセットプレー」。筑陽学園がセット2発で九州3位に
ゲキサカ / 2019年2月20日 22時41分
[2.19 九州高校新人大会3位決定戦 筑陽学園高 2-0 宮崎日大高 大津町運動公園球技場]
平成30年度第40回九州高校(U-17)サッカー大会(九州高校サッカー新人大会)3位決定戦が19日に行われ、筑陽学園高(福岡2)が2-0で宮崎日大高(宮崎2)に勝利。3位で大会を終えた。
雨の影響もあってか、両校ともに奪ったボールをなかなか良い形で繋ぐことができていなかった。急いで攻めて攻撃の精度を欠いたり、選手同士の狙いのズレも。筑陽学園CB吉村颯真(2年)とCB益永望光(2年)の高さや、宮崎日大のCB田崎常慈主将(2年)やCB上田魁人(2年)の正確なカバーリングなど守備面が光る展開となった。
その中で勝敗を分けたのはセットプレーだった。後半5分、筑陽学園は右CKから益永が決定的なヘッド。これは宮崎日大GK東上里康登(2年)が何とかかき出したが、筑陽学園は14分に再び得た右CKのチャンスを活かす。
味方との連係で、MF過能工太郎(2年)のキックにフリーで飛び込んだ吉村がヘディングシュート。「勝負を決めるのはセットプレーと散々言われていたので、ここで一発決めてやろうと思っていました」という吉村が、豪快な一撃をゴールへ叩き込んでスコアを動かした。その後もセットプレーからチャンスを作る筑陽学園に対し、宮崎日大もハイサイドのスペースを突いた攻撃から決定機を作り出す。
だが、10分にMF矢野翔大(2年)を起点とした攻撃から、左のMF福留龍磨(2年)が出したラストパスにFW櫻田優樹(2年)が飛び込んだシーンはわずかに合わず。23分には右サイドのスペースへ抜け出したFW行田啓斗(2年)の折り返しを福留が合わせたが、筑陽学園GK野中友椰(2年)のビッグセーブにあってしまう。直後に左CKから田崎が放ったヘッドも鋭く反応したGK野中にはじき出されて得点することができない。
逆に筑陽学園は33分、セットプレーでダメ押し。MF古賀健琉(2年)が左サイド後方から蹴り込んだFKを中央で寺岡が競り勝ち、最後はFW岩崎巧(1年)が頭でゴールに押し込んだ。「勝負を決めるのはセットプレー」を体現した筑陽学園が無失点で3位決定戦を制した。
体調不良で6選手が不在という苦しい台所事情の中で戦った筑陽学園だったが、九州3位。青柳良久監督は「課題が色々と見つかりました」と語り、野中は「(それぞれが)もっと強い選手になっていかないといけないと思いました」とタフさを求めていた。
それぞれが感じた課題を改善して、本格シーズン開幕を迎える。野中は「福岡県には東福岡がいて、レベルの高い県だと思うんですけれども、そこを勝たないと全国には行けないので、ヒガシがいるからという言い訳はできない。そこで勝つために、これから自分たちがこの大会で3位という結果をしっかり受け止めて、今後の練習に挑んでいければいい」とコメント。今大会ではライバル・東福岡の成績を上回ったが、慢心することなく、タフさや繋ぎの部分などの課題に取り組み、宿敵を倒して夏冬の全国出場を果たす。
(取材・文 吉田太郎)
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