広島県内、中国地方で厳しいマーク受ける広島皆実FW岡本「それでも抜ける選手に」
ゲキサカ / 2019年3月28日 21時35分
3月16日と17日の2日間、中国高校新人サッカー大会の試合会場となっていた広島皆実高(広島)は、その試合間や試合後に県外の強豪校との練習試合を実施していた。1月の広島県新人戦4回戦で敗退し、中国大会出場を逃している広島皆実は、16日に選手権16強の長崎総合科学大学附高(長崎)と対戦。A戦では長身MF山名悠斗(新3年)が強烈な左足ミドルをゴールに突き刺したほか、いずれも選手権予選決勝で先発出場していたCB板舛寿樹(新3年)とCB藏本京真(新3年)、左SB山根成留(新3年)らが長崎総科大附の攻撃を跳ね返していた。
広島の覇権奪還を目指して再スタートしている名門校。その中、特に攻撃面でチームを牽引していたのが、FW岡本拓海(新3年)だ。「強豪相手でもドリブルで突破していく能力については自信がある」という岡本は、長崎総科大附の厳しいチェックの中でもドリブルで持ち上がり、スルーパスを通したりしていた。
岡本は1年時の選手権予選決勝で決勝ゴール。広島県選抜の一員として国体準優勝も経験しているアタッカーは、県内で知名度のある存在だ。カットイン、縦へのドリブルは簡単には止まらない。その岡本に対し、広島県内の対戦校は時に2人がかりで対応。PK戦で敗れた沼田高戦も厳しいマークにあって得点することができなかった。
それだけに、岡本は「マークは去年よりキツイなと正直感じていて、それでも抜ける選手にならないといけない。ネイマールとか1人でも何人もかわしていく技術があるので、そういう部分を中国地方で発揮できるくらいじゃないと、全国では通用しないと思うので、練習から意識してやっていきたい」と2人がかりでマークされても突破する力、そして課題の決め切る力を身につけることを誓う。昨年はインターハイ、選手権予選前に怪我をしてしまっていることから、怪我をすることなく一年間を過ごすことも目標だ。
選手層は厚みを増してきている広島皆実だが、岡本は「戦う姿勢がまだ全然足りないと思っている。個性はあるんですけれども、まだ勝利に対する執着心というのが、バラバラだったり、ひとつにまとまっていないのがあります」と指摘する。
技術や体力はもちろん、戦う姿勢の面も含めてチームの総合力を高めること。「インターハイは最近勝てていないので、そこを自分たちがまず一つ獲らないといけない」と語る新エースは、チームにも厳しい目を向けながら、成長して結果を残す。
(取材・文 吉田太郎)
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