“ポスト平戸”に大きな希望…町田ルーキーMF岡田が初CKアシスト「僕にしか出せないものがある」
ゲキサカ / 2019年3月30日 22時43分
[3.30 J2第6節 町田1-0愛媛 町田]
偉大な前任者から学び、そこに自らの色も付け加えた。FC町田ゼルビアMF岡田優希は愛媛戦の後半19分、鋭い右CKからDF藤井航大の決勝ゴールを導き、プロ入り4試合目で初アシストを記録。「直接アシストするのはサッカー人生で初めて。横からネットが揺れるのってあんな感じなんだって思った」と素直に喜んだ。
昨季の町田はセットプレーからリーグ最多の27得点を記録。その中心に君臨していたのは精密な右足キックを持つMF平戸太貴だった。しかし、鹿島から期限付き移籍していた21歳はレンタルバックで古巣に帰還。大きな武器を失った町田は今季開幕5試合でFKやCKからの得点がなかった。
そこに現れたのが大卒ルーキーの岡田だった。「昨年の戦いぶりを見ても、セットプレーが得点源だったのは僕自身も分かっていた。キッカーを任せていただいている期待に応えようと思って、いいキックができるように準備してきた」。初先発を飾ったJ2第4節の金沢戦以来、キックの練習に重点的に取り組んでいたという。
そうして迎えた第6節愛媛戦、ついに努力が実った。狙っていたのは平戸の代名詞でもあったふわりと落とすコースよりも、やや低く鋭い弾道で入っていくようなボール。「彼の武器は僕にはないし、僕が彼と同じところを狙った時に僕にしか出せないものがある」。狙いどおりに蹴られたボールに対し、マークを外した藤井がドンピシャのヘッドで合わせた。
「アイツのボールは全部いいところに来ていたし、もともと速いボールは得意。太貴のキックのようにファーを狙ってみようってことだったので、彼なりに勉強してスペースマークの裏に置くようなイメージで出してくれた。あのゴールは緩いボールだったら難しかったと思うし、速いボールだったから良かった」。決めた藤井も絶賛のキックだった。
もともとシュート性のキックを持ち味とする岡田にとって、セットプレーのキッカーは近年になってからの武器。大学4年時の昨季、同級生のMF相馬勇紀(名古屋)がチームを空けることが多かったため、「自分の幅も広がるはず」と代わりに担った役割だった。
「そういうキックもできるようになればシュートのバリエーションも増えるし、直接FKも任せてもらえると思う。最初から得意だったわけじゃないけど、少しずつ自分のものにしていくことでチームのためにもなるし、自分にもチャンスが巡ってくると思って取り組んできた」。
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