京都橘中盤の“仕事人”志知は兄のように全国で活躍を
ゲキサカ / 2019年4月4日 10時42分
京都橘高は3月29日から31日まで行われた第24回船橋招待U-18大会で優勝。各選手がポジション争いの中で競い合うように好プレーを見せていたが、特に中盤中央に位置するMF佐藤陽太主将(新3年)とMF志知遼大(新3年)のコンビが利いていた。
佐藤は1年時から先発を務めるチームの要。志知も身長160cm台と小柄ながら、精力的な動きでセカンドボールの回収や前線への飛び出しを見せる好選手だ。2-1で勝利した市立船橋高戦では佐藤とともにボールの奪いどころになったほか、シンプルにパスをサイドに繋ぎ、攻め上がりからシュートを放つなど印象的なプレーを見せていた。
「ボクの役割は中盤でセカンドボールを拾ってどんどん繋いで、泥臭いプレーを求められているので意識していました。きょうは1本シュートも打って、入らなかったですけれども、前に出る時は前に出て、バランス取る時はバランス取ってという区別が出来ているので良かったと思います」と納得の表情を浮かべていた。
兄・大輝さんは京都橘のレギュラーとして13年度選手権4強、14年度選手権では大会優秀選手にも選ばれた実力者だ。志知は名古屋の育成組織から「お兄ちゃんも橘を『良い高校だ』と勧めてくれて、お兄ちゃんも高校時代ベスト4とか(1年時に)準優勝とか経験している。ボクもそうなりたいと思ってきました」という理由で京都橘へ進学。だが、昨年は全国大会に出場することができず、悔しい一年となった。
それでも、涙の経験が志知を含めた新3年生のエネルギーに。プレミアリーグ勢の市立船橋や東福岡高に勝って優勝した船橋招待について志知は、「(昨年)負けたことで、もう一回自分たちを見直して、今の自分たちではダメだと思って、何かを変えようと思って、日々自分たちに厳しくやっているので、この大会で少し成果が出ているんじゃないかと思います」と悔しさを糧に努力してきたことの成果であることを口にしていた。
レアル・マドリーのブラジル代表MFカゼミーロのような、ボール奪取力の高い選手が、志知の理想像。今年の目標について「今年は京都3冠奪還して全国に出たい」と語る京都橘の“仕事人”が全国切符を掴んで、兄のように全国で躍動する。
(取材・文 吉田太郎)
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