1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

【令和を迎えて】デフフットサル日本代表・野寺風吹の誓い「世界一をとるために妥協しない」

ゲキサカ / 2019年5月5日 9時0分

 普段はアルバイトもできない野寺がその必要経費を集められるのは、彼の行動力によるものだ。野寺は難聴だが、症状が軽いためか、障害年金をもらえない。それでも日本代表の活動に参加し、海外遠征にも参加するためには最低限の資金が必要だ。お金をないことを理由に、代表活動を辞退する選手もいる中、野寺は「どうすれば参加できるか」と考え、自らクラウドファンディングを立ち上げ、約2か月で110万円集めた。お返しとして、支援してくださった人に1人ずつ手紙を書いている。お金の使い道は、おもに昨年12月のスペイン遠征、2月のアジア選手権(タイ)、そして、ワールドカップ(スイス)の渡航費にする。一連の前向きな野寺の行動力を知ったメルカリの担当者が、野寺とアスリート契約を結び、遠征費などをサポートしている。

「メルカリさんとクラウンドファウンディングに支援してくださった方々のおかげで、世界一になるための練習を惜しまず出来ています。そこに感謝したい。デフでは代表に選んでもらっていますが、筑波では四軍です。昔から『障がいがあるから仕方がない』ではなく、『障がいがあってもできないと意味がない』と考えていろんなことに挑んできました。日本代表でチームを勝たせられる選手になって恩返しをしたいし、筑波でも上に行くことによって、日本代表の価値を高めたい。障害を持っていてもできるんだという証明ができれば、そのことが障害者と健常者の融合というか、インクルーシブを図るパイオニアのような存在になれるんじゃないかと思っています」

 まだ21歳の野寺は、世界一を目指す戦いの先に、社会を動かすことまで見据えている。

(取材・文 林健太郎)
●デフ/障がい者サッカー特集ページ
●日本障がい者サッカー連盟(JIFF)のページはこちら

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください