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【令和を迎えて】デフフットサル女子日本代表・鳥海玲奈「後ろ向きだったフットサルに目覚めた理由」

ゲキサカ / 2019年5月6日 10時0分

「同じ学年に10人以上いたんですが、その中に手話に興味を持ってくれる子がいました。その子から『指文字(※)を教えてほしい』と言われたので、教えてあげたりとか。そういう友達がいてくれて、少し安心できました」

 高校3年時には、雨の中、練習中に左ひざを強打して割けてしまう大けがを負い、15針も縫ったため、公式戦には数多く出ることはできなかった。卒業後も一般企業に就職したため、この3年ほどは所属チームがない。それでも日本代表で常に先発できるのは、鳥海の中に計り知れない才能が眠っているから。粘り強く話をして鳥海を導いた山本監督もこう明かす。

「2月のアジア大会中も、鳥海は実はけがをしていたんですが、彼女の気持ちの部分を買って使い続けました。鳥海はデフの領域にとどまらず、健常者の世界でもある程度のところでやれると思う。だからこそ、コンスタントにそのセンスと技術を磨ける環境に身を置いてほしいです」

 鳥海はW杯にむけた抱負をこう明かす。

「自分は得点にこだわらず、チームが勝つことを一番に考えています。今の仲間が好きだから、仲間と一緒にあがっていきたい。それには自分自身がもっとフットサルの動きを覚えて、ということが一番かな。練習環境のいいチームが見つかったのですが、関東地方を回って遠征する試合の交通費などを自分で負担しなければいけない面があって、考えているところです」

 そんな悩みを抱えるのも、フットサル、そして世界一をとることに、本気になったから。鳥海のつぶらな瞳の奥には、ワールドカップで仲間の肩を抱いて喜んでいる姿が、きっとみえているはずだ。

(※)手の形を初期言語の文字に対応させた視覚言語の一要素。手話は音声言語や書記言語より語彙数が格段に少ないため、手話単語にない単語を指文字を使って表現する

(取材・文 林健太郎)
●デフ/障がい者サッカー特集ページ
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