田尻、小島中心に奪い返しを徹底。個々が強みも発揮した熊本ユースが神村学園を3発撃破!
ゲキサカ / 2019年5月8日 11時55分
そして、後半はトップチームに2種登録されているMF小島圭巽(3年)と田尻の2シャドーが、アプローチ距離の長いディフェンスで神村学園のビルドアップを封鎖。後半5分、飯星の縦パスで右中間を抜け出した小野田が左足でファーサイドのゴールネットを揺らすと、14分にも敵陣でインターセプトした田尻のスルーパスから小野田が右足で決めて3-0とした。
中山監督は後半、「奪い返しのところを徹底した」と説明する。トップチームへの練習参加を重ねる田尻は「自分たちのウリはそこ(ディフェンス面でのアプローチの速さ、奪い返す力)。その良さが出ればチームも良い方向に出ると思う」と語っていたが、チームを守備面で引っ張る2人を中心とした奪い返しが熊本ユースに流れを引き寄せた。
神村学園は失点を挽回しようという焦りからか、個人頼みの攻撃になってしまい、苦戦。それでも32分、ゴール前のこぼれ球をCB稲田翔真(2年)が押し込んで1点を返す。熊本ユースはこの後、ミスなどからピンチを迎えたが、神村学園MF芝和希(2年)の決定的なシュートをGK上田龍朋(3年)がファインセーブで止めるなど全員で凌いで3-1で勝利。中山監督は「(行き詰まった際に判断含めて)個人で解決する力がより必要」と語るが、選手たちはそれぞれの特長が伝わるようなプレーも示してホームで白星を勝ち取った。
熊本ユースはトップチームとの距離が近く、頻繁に選手たちが練習、練習試合に招集されているという。その中で課題と向き合い、自分の特長を磨こうとしている選手たち。加えて今年はプリンスリーグが主戦場となり、高いレベルの中で意識高く自分たちの力を磨くことができている。彼らはより、高いレベルであるプレミアリーグに昇格し、個、チームのレベルを引き上げたい考えだ。田尻は「チームとしての目標はプレミアに上がることで全国大会でももっと上の方にいかないといけない」。結果を残し、トップチームへ昇格する選手も増やして地元の中学生たちからより「熊本ユースでプレーしたい」と思われるチームになる。
(取材・文 吉田太郎)
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