絶体絶命の1対1の場面…浦和GK西川の駆け引き「自分は行けないと思った」
ゲキサカ / 2019年5月22日 2時3分
[5.21 ACLグループG第6節 浦和3-0北京国安 埼玉]
先制されていたら、崖っぷちに追い込まれていた。そして、危機は訪れた。しかし、浦和レッズGK西川周作が、その前に立ちはだかった。
勝利、もしくは0-0のドローで試合を終えればグループリーグ突破を決める浦和。しかし、1点を奪われれば2点が必要となり、厳しい立場に追い込まれる状況で試合を迎えた。そして、最大の危機が前半23分に訪れる。
相手が送ったスルーパスでFWセドリック・バカンブに完全に抜け出されてしまう。待ち構えるのは西川ただ一人。だが、ここで守護神は冷静だった。「背後に出た時点で、自分は行けないと思った」と相手と自分のボールまでの距離を考え、むやみに飛び出すことはせず。しかし、「ある程度、前に出てコースを消せていた」と相手との距離を絶妙に縮めてシュートコースを狭めると、「あとは先に動くことなく、我慢することを意識した」とバカンブの動きを見極めようとした。
すると、バカンブが放ったシュートに対し、好反応を見せて左足でブロック。絶体絶命の危機を救って見せた。「バカンブ選手はアウェーでも一度、僕を抜きにかかっているので、そこのケアだけはしながらコースをうまく限定できた」。すると前半34分、守護神の踏ん張りに攻撃陣が応える。MF青木拓矢、FW武藤雄樹とつないだボールから最後はMF長澤和輝がネットを揺らし、先制点が生まれ、同41分と後半36分に加点したチームは3-0の完封勝利を収めた。
GL突破へと導いた西川は、「ピンチになることは考えて試合に入っている。ああいうプレーができたのは良かったし、その後に自分たちの得点が生まれた部分では、GKの試合を通しての醍醐味を感じられた試合になったと思う」と白い歯を見せた。
(取材・文 折戸岳彦)●ACL2019特設ページ
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