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CPサッカー日本代表候補の19歳、三浦の夢「パラリンピックの舞台に立ちたい」

ゲキサカ / 2019年5月26日 8時0分

三浦良介(右)は読みのいいポジショニングでパスカット

 脳に障害がある人の7人制サッカー、CPサッカーの今年度の強化指定選考会が25日、埼玉・西大宮スポーツパークではじまった。

 日本代表を目指し、26人が参加し、15人程度に絞り込まれるこの選考会は気温30度を超える猛暑の中、4グループに分かれて20分ハーフの試合形式を繰り返し、参加選手の力量を試された。11人制にたとえるとボランチ的なポジションで2試合に出て、いずれも無失点で切り抜けた三浦良介(P.C.F.A.SALTAR)は読みのよさで再三、相手のパスをカットし、ピンチらしいピンチを作らなかった。

「うまく予測が出来て無失点に抑えられました」

 生まれつき、脳性まひで右半身に麻痺が残る。それでも高校時代も、現在通う広島大学総合科学部でも、健常者のサークルに入ってサッカーを続けてきた。その途中で、インターネットを通してCPサッカーに出会った。広島にはチームがなかったため、すぐに東京を拠点とする今の所属チームに連絡した。

「CPサッカーの所属クラブでは練習できませんが、今の大学のサークルには国体に出るような選手もいます。スピードが違うので、状況判断が早くなると思います」

 2016年、まだ高校生だった頃にCPサッカーをはじめ、すぐに代表に選ばれた。すでに国際試合に12試合出ている。代表になった翌2017年、アルゼンチンで行われた世界選手権にも、日本代表として出場したが、初戦のイングランド戦で11失点する大敗を喫した。

「相手をリスペクトしすぎてしまいました。体格を見ても障がい者アスリートではなく、普通のアスリートに見えました。もっと積極的にボールを奪いにいくべきところで行けなかったんです。日本は相手に厳しく寄せられるとプレーが少し雑になることがある。海外のチームの方がより組織的なんです」

 その洗礼を胸に刻む三浦は、W杯後、特にゲーム形式の練習の時には無失点に抑えることを意識してきた。

「1月は(パラリンピックの競技種目に復帰しなかったのは)残念でした。パラリンピックに立ちたい、という思いはあるし、それは僕だけでなく、みんな思っています。日本は力がついてきているので、世界選手権でベスト8までいけると思う。そこを目標にしたいです」

 2016年までパラリンピック種目だったCPサッカーは8か国で争われた、トップ8に入ることは、パラリンピックが2028年の五輪以降に復帰した場合、必要不可欠な条件になる。日本代表は過去、世界選手権で13位が最高順位。パラリンピックの舞台に立つことを夢見ながら、三浦はいくつもある山をひとつずつ超えていく。

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