[MOM2880]阪南大高GK中本汐音(3年)_ピンチにも動じず、1年前に“やらかした場所”でビッグセーブ連発!
ゲキサカ / 2019年5月27日 23時44分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.26 インターハイ大阪府予選決勝L第1節 東海大大阪仰星高 0-1 阪南大高 J-GREEN堺]
「去年ここでやらかして、交代させられて、次の試合もベンチ外になったので、今年は頑張らないといけないなと思っていました」。阪南大高GK中本汐音(3年)が、因縁の場所で主役になった。
この日の前半は東海大大阪仰星高に主導権を握られ、セットプレーを多く与える苦しい展開。だが、「あれだけCKがあってゼロで抑えたのは良かった。仰星はセットプレーが得意なのでチームで気を引き締めてやろうと言っていました」という中本中心に阪南大高は無失点で凌いでいく。
前半35分にはPAやや外側から10番MF美藤倫(3年)に放たれた左足シュートがゴールをとらえる。DFが死角になり、反応が遅れた中本だったが、「見えなくて、ボールが出てきて咄嗟に」出した左手でストップ。本人もこの日一番のプレーに挙げたビッグセーブでピンチを切り抜けた中本は、後半にも至近距離からのシュートを連続セーブして見せるなど文字通り守護神の働きで勝ち点3をもたらした。
濱田豪監督も中本のプレーを賞賛。「去年はここで苦い思いをしている。今日は話を聞いてやってください」と1年前に同じJ-GREEN堺で開催されたインターハイ大阪府予選決勝リーグ(対関西大北陽高戦)で失点、敗戦に繋がるキャッチミスから、リベンジを果たしたGKの活躍、成長に目を細めていた。
中本は緊張し、慌ててしまっていた1年前の試合から「メンタルは結構変わりました。そこから自信持ってやるようになりました」という。この日、印象的だったのはビッグセーブした後も淡々としていたこと。。「これまでの試合で見せ場がなかったので、楽しんでいました」と微笑んでいたが、苦い経験から逞しく成長したGKはピンチにも全く動じることなく一本一本に集中してセーブし、チームを勝たせた。
シュートセーブやハイボールの処理の強みを持ち、メンタルの部分で大きく進化したGKは、関西地域でもトップクラスの実力。「阪南のGKはヤバイなと言われるくらいやりたい」。ブラジル代表GKエデルソン・モラレスに憧れ、キックを磨くGKは今後も阪南のゴールを守り続けて全国出場、大阪制覇に貢献する。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2019
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