J練習参加の高知中央FWオニエは全国届かず、守備進化も目標達成のためには「全部必要」
ゲキサカ / 2019年5月29日 6時37分
[5.27 インターハイ高知県予選決勝 高知高 1-0 高知中央高 春野運動公園球技場]
注目のナイジェリア人ストライカー、高知中央高FWオニエ・オゴチュクウ・プロミス(3年)は2年連続でのインターハイ出場を果たすことができなかった。
抜群のスピードを武器とするオニエは、昨年のインターハイ予選でチームにとって10年ぶりとなる全国大会出場に貢献。全国大会でも埼玉の強豪・昌平高相手に1ゴールを記録した。今年のインターハイ予選でも初戦から4試合連続で計6ゴール。チームを決勝へ導いたエースは「絶対に勝つ」という気持ちで決勝に臨んだという。
だが、この日は2人、3人がかりでマークしてくる高知高の堅い守りに苦しみ、ボールを受けても快足を活かしたプレーをほとんどさせてもらえなかった。一瞬の加速でDFと入れ替わって見せるシーンもあったが、流れの中からシュートを打つことができず、不満の内容。試合後は涙を流して悔しがっていた。
山口やC大阪U-23に練習参加し、決勝翌日からはまた新たなJクラブへ。練習参加は本人にとって貴重な学びの場となっているようだ。C大阪でFWウェリング・ピアスからディフェンス面で強くアプローチすることなどを指摘されたというオニエは、「プロチームと高校生チームはディフェンスが全然一緒じゃない」。守備の重要性に気づいたFWはこの日、相手DFに深くアプローチしたり、球際で身体を張ったり、献身的に守備をするようになっていた。
近藤健一郎監督はJクラブへ練習参加したことで「守備頑張るようになった」と認める。一方で「もっと相手と駆け引きしないと」と苦言。高知中央では相手と駆け引きする楽しさも学んでいるが、オニエはまだまだスピード勝負に執着し、DFの動きの逆を取ったり、自分でスペースを作り出したりするような部分が出てきていない。
本人の目標はプロ入り。オニエはその目標を達成するために、スピードを活かす術だけでなく「全部必要」と語る。「3年生最後、ラストゲーム。絶対に優勝」という選手権の目標を実現させるためにも、自分の課題を改善し、貪欲に進化を遂げる。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2019
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