新しい「カラー」で奪った決勝点。近江が比叡山との私学勢対決を制し、滋賀決勝へ
ゲキサカ / 2019年5月30日 21時52分
[5.30 インターハイ滋賀県予選準決勝 比叡山高 0-1 近江高 布引グリーンスタジアム]
令和元年度全国高校総体(インターハイ)「感動は無限大 南部九州総体2019」サッカー競技(沖縄)の滋賀県予選準決勝が30日に行われ、比叡山高と近江高が対戦。前半3分にDF今若太陽(3年)が奪った1点を守り切った近江が1-0で勝利した。
本格強化2年目で初の全国出場を果たした一昨年は粘り強い我慢のサッカーが特徴だったが、今年の近江は一味違う。「先輩たちとは違った色を出そうと話している。先輩たちが残してくれたハードワークや球際を大事しながら、自分たちの色を出して行きたい」と話すのはMF森雄大(2年)だ。
私学勢同士の対戦となったこの日も序盤から、新たな近江カラーと言える素早いテンポでのボール回しで見せ場を作ると、前半4分には左サイドを森、FW池田海翔(3年)と繋ぎ、ゴール前にパスを配給。反対サイドから飛び込んだ今若がダイレクトで合わせて、均衡を崩した。
幸先の良いスタートを切った近江だったが、以降が続かない。前田高孝監督は「自分たちでペースを落として、攻守共に比叡山のテンポに合わせてしまった」と振り返る。パス回しで主導権を握りながらも、3人目の動きやスペースへの動きが少なかったため、相手ゴール前までボールを運んでもシュートが打てずに前半を終えた。
後半の近江は、司令塔の森を中心にMF冨板優馬(2年)や途中出場の左SB市田倫久(3年)が左から攻撃を活性化させたが、「足が動かずチームがバラバラだった。皆が点を獲ろうと焦っていた」(冨坂)ため追加点を奪えなかった。
次第に試合の流れは比叡山に傾き、終盤には練習から準備をしていたDF横山璃央(2年)のロングフィードと競り合いに強いDF平手翔(2年)を活かしたパワープレーに押し込まれた。地上戦でも、林孝紀監督が「ゼロからチャンスを作ってくれる」と評するMF福島考太郎(3年)のテクニカルなドリブルや左SB大橋正豊(3年)の攻撃参加に手を焼き、後半33分には福島に個人技からゴール前を抜け出されたが、シュートはクロスバー。35分には左でボールを持った福島に中央とのワンツーからGKの脇を射抜く一撃を打たれたが、DF那須日夏留(2年)が懸命にカバー。先制点を守り切った近江が決勝へ駒を進めた。
昨年は本格強化後初めて3学年が揃い、勝負の年と位置付けていた近江だが、インターハイ予選は準決勝、選手権予選は初戦で涙を飲み、一度も全国を経験できなかった。前田監督は敗因をこう分析する。「昨年、インターハイも選手権も落としてしまったのは、やらないといけない、勝たないといけないという意識が強くて選手が硬くなったから。準決勝だから、決勝だからやらないといけないという気持ちになるのはおかしい。普段のトレーニングを目の前の試合で見せることが大事」。
そして、森は「勝つとか優勝するとかの前に、草津東という相手に対して、近江の色を出せるかが大事。色を出せれば、自然と結果がついてくる」と話す。決勝でも気負いすることなく、新しい近江のサッカーを披露し、勝利を引き寄せる。
(取材・文 森田将義)●【特設】高校総体2019
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
帝京が「神栖ワールドユースフットボール」初代王者に!プレミア勢連破でインハイへ弾み
ゲキサカ / 2024年7月16日 10時55分
-
神栖ワールドユースフットボール準決勝でインハイ出場校対決。耐えた帝京が2年生FWの一発で追いつき、尚志にPK戦勝利
ゲキサカ / 2024年7月15日 22時43分
-
「隙を突いて、隙を与えない」。長崎総科大附が長崎準決勝を4-0で突破し、宿敵とのリベンジマッチへ
ゲキサカ / 2024年6月28日 11時56分
-
個人、チームで再現性を出した崩し。三重がタフな四中工をPK戦で下して「一歩前進」の三重決勝進出
ゲキサカ / 2024年6月26日 19時24分
-
2年前に選手権経験し、基準、目標が向上。先発2年生8人の津工が優勝した新人戦に続き、インハイ予選でも三重決勝進出
ゲキサカ / 2024年6月26日 8時29分
ランキング
-
1オリンピアンの大甘同情論に透ける「特権意識」…血税注ぎ込まれているだけに厳罰必至の当然【体操女子・宮田笙子 飲酒喫煙でパリ五輪辞退の波紋】#2
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月20日 9時26分
-
2スペイン1部セビージャ、日本での親善試合が中止に
スポーツ報知 / 2024年7月20日 16時33分
-
3MLBオールスター〝ひどすぎる国歌斉唱〟が大炎上 女性歌手に非難殺到「耳から血が出ました」
東スポWEB / 2024年7月16日 19時22分
-
4吉田正尚が大谷翔平&山本由伸と再会「すごくいい雰囲気だな」 後半戦初戦9回に1安打
スポーツ報知 / 2024年7月20日 14時31分
-
5【体操】宮田笙子 五輪辞退に同情も…危機管理専門家「昔はよくあったは通用しない」
東スポWEB / 2024年7月20日 6時8分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)