ターゲットは全国での白星。「チャレンジャー」の草津東が守山北に4発逆転勝ち、滋賀連覇に王手
ゲキサカ / 2019年5月30日 23時21分
[5.30 インターハイ滋賀県予選準決勝 草津東高 4-1 守山北高 布引グリーンスタジアム]
令和元年度全国高校総体(インターハイ)「感動は無限大 南部九州総体2019」サッカー競技(沖縄)の滋賀県予選準決勝が30日に行われ、前年王者の草津東高と守山北高が対戦。草津東がMF小酒井新大(3年)の同点弾など4ゴールによって逆転を皮切りに、4点を奪った草津東が勝利した。
昨年、インターハイと選手権で全国出場を果たした草津東だが、白星は奪えなかった。迎えた今年は、「今年の目標は全国で勝つこと。全国で一つでも多く勝ちたいと皆が思っている」(牛場哲郎監督)ものの、守山北と対峙した準決勝は立ち上がりから苦戦した。
「準々決勝の綾羽高戦と同じく長いボールに対応する準備をしていた。深くDFラインを設定していたので、繋いでくる相手に前から行けなかった」(牛場監督)ため、ボールを奪いきれなかった。攻撃でもボールを失ってからの切り替えが遅れ、相手にボールを運ばれてしまう。エースのFW渡邉颯太(3年)も、「僕はファーストプレーで今日のプレーが決まるタイプだけど、ファーストプレーでおさめられなくて後に響いた」。それでも、前半10分には左CKのこぼれ球からMF四元舜希(3年)がシュート。GKが弾いたボールを渡邉が詰めたが、守山北DF中島虎太郎(3年)のブロックに阻まれた。
草津東は良くない流れを止めることができない。22分には守山北のMF宮村友基(2年)に右サイドを崩されると、ゴール前に上がったクロスをファーサイドのMF谷本優翔(3年)に決められた。失点後は司令塔の小酒井にボールを預け、彼のパスを合図に渡邉や四元が前向きで仕掛ける場面を意図的に増やした。
すると、33分にはゴール前でパスを受けた渡邉が相手GKをかわして無人のゴールにシュート。惜しくも、カバーに入ったDFに阻まれたが、PA左にこぼれたボールを小酒井が押し込んだ。
小酒井が「1点獲ってからは自分たちの流れになり、落ち着いてプレーすることができた」と話す後半は、草津東が落ち着いたボール回しでゲームをコントロールした。後半17分には、DF小林悠衣斗(3年)のロングスローからMF川崎寛太(3年)がシュート。ゴール前にこぼれたボールを「僕が競る予定だったけど、奥まで飛んでいった。振り返ったら、目の前にあったので思い切り蹴りこんだ」と振り返るDF野崎陽登(2年)が決めて、逆転した。
リードを奪ってからは攻撃に勢いが生まれ、27分にはMF宇野颯人(2年)のFKを川崎がダイビングヘッドで合わせて、3点目をマーク。試合終了間際にはゴール前に入った浮き球を渡邉が上手くコントロールし、華麗なターンからゴールネットを揺らすと、4-1でタイムアップを迎えた。
決勝では、連覇をかけて近江高と対戦するが、牛場監督が「昨年は結果を残せたけど、今年は今年で近江も調子が良いし、プリンスでも成果を出している。今年のチームでタイトルに挑んでいく気持ちを大事したい」と話すように、王者の奢りは見られない。あくまでもチャレンジャーとして、試合に臨むだけ。渡邉は「昨年は全国で何もできなかった。今年こそは全国で点を獲りたい。インターハイに出られるかは将来にも繋がってくるので、まずは予選はしっかり勝ちたい」と力を込めた。
(取材・文 森田将義)●【特設】高校総体2019
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