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帝京長岡は選手権で日本一に再挑戦、京都内定MF谷内田主将「もう2つくらい上のレベルに」

ゲキサカ / 2019年6月2日 9時59分

延長前半7分、帝京長岡高はMF谷内田哲平のスルーパスから晴山が決めて勝ち越し

[6.1 インターハイ新潟県予選準決勝 帝京長岡高 3-3(PK3-5)日本文理高 五十公野公園陸上競技場]

「このメンバーが揃っている中で全国大会に行けないというが現実ですし、ちょっとなんて言って良いか分からない」。試合直後、帝京長岡高の京都内定MF谷内田哲平主将(3年)はなかなか気持ちを整理することができなかった。

 今年は冬の選手権で全国8強を経験したメンバーが多数。3月に京都入りを決めた谷内田をはじめ、U-18日本代表FW晴山岬(3年)やU-17日本代表MF田中克幸(3年)、U-17日本代表候補MF矢尾板岳斗(3年)ら世代トップクラスの選手が揃い、シーズン開幕前のフェスティバルからそのテクニックと判断力、強さを見せていただけに自信もあったはずだ。

 だが、前半、前からプレッシャーをかけてくる相手に自陣でボールを奪われて2失点。右SB吉田晴稀(3年)の攻撃参加や迫力ある仕掛けを見せていたMF本田翔英(3年)も活用しながらゴール前までボールを運ぶものの、ラストの精度を欠いた。

 それでも中盤の並びを変えて迎えた後半はすぐに流れを掴み、矢尾板のファインショットと田中の直接CK弾で同点。前半からボールを動かし続けて相手の足を止めた帝京長岡はその後も谷内田の好パスや晴山の献身的な動き出しなどからチャンスを迎え、吉田や田中が決定的なシュートを打ち込んだ。

 だが、決めきれずに延長戦へ。延長前半7分に谷内田と晴山のホットラインが開通して勝ち越し点を奪ったが、後半終了間際に時間を削りきれずに速攻を受けて失点してしまう。相手に付け入る隙を与えてしまい、勝ち切ることができずにPK戦で敗退。足を気にしながらも要所で好プレーを続けていた吉田晴が延長後半開始直後に退いたことも痛かった。

 敗戦決定後、PK戦で失敗した晴山は涙でなかなか整列に加わることができず。俯く選手たちの中で主将の谷内田が変わらない立ち振舞いでチームメートを整列、表彰式に向かわせていたことが印象的だった。

 谷内田は「1プレー1プレーにこだわって、もっとチーム全体でプレーできるように。夏出れない分、他のフェスティバルとかで成長しなければいけないですし、またもう2つくらい上のレベルに行ければと思います」とコメント。個人としては「周りとの関係をもうちょっと良くしなければいけない。きょうの試合も良いところはあったんでそれは続けていきたい。もうちょい勝負を決める最後のところにこだわっていかないといけない」とレベルアップすることを誓っていた。

 この日の前半は前から来る日本文理にミスを誘発させられた。大きな代償を払うことになったが、この敗戦、学んだことを目標達成に結びつけるしかない。強豪校からも警戒される新潟を圧倒して突破するような力を身に着けて、今冬、日本一に再挑戦する。

(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2019

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