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抜群のリーダーシップ誇る主将に率いられメンタル面充実。“東北のドリブル軍団”聖和学園が仙台三下し、8年ぶりV:宮城

ゲキサカ / 2019年6月3日 19時10分

 これで勢いに乗った聖和学園は後半28分、途中出場FW伊勢本貴翔(3年)からパスを受けた局田が「ボールを受ける前からワンタッチでファーに打つと決めていました」と左足シュート。狙いすました一撃がゴール左上ポストに当たってゴールに吸い込まれ、試合を決定づけた。2-0で勝利した聖和学園が久々のインターハイ出場を決めた。

 一昨年、昨年と全国大会から遠ざかっていた聖和学園。それでも加見監督は「自分たちのベースは崩さない」とドリブル、個人技を軸に戦うスタイルは崩さなかった。その中でも「パスが好きな子やスピードが好きな子もいるので、そうした子の良さが出るようコミュニケーションを取って引き出してあげています」と選手の個性を活かし、今年は局田のようなスピードやパワーのある選手を効果的に使って勝ち上がった。

 今年のチームは古賀やGK高山梓(3年)などタレント豊富だが、着目すべきは強いメンタリティだ。その中心にいるのがキャプテンDF金子力丸(3年)。エスポルチ藤沢時代からキャプテンを務め、1年生の頃から学年を仕切るリーダーとして、時には仲間へ厳しい要求も辞さず、圧倒的なキャプテンシーでチームをまとめ、「大人と会話ができ、言うだけのことはやる」と加見監督からも絶大な信頼を寄せられている。

 金子は「県の1番に立つならば強いチームは全部倒したかったので、やりがいもありました」と厳しい組み分けになったことをプラスに捉え、自身も2回戦の東北戦で試合終了間際に古賀の決勝ゴールをアシストするなど、プレーでもチームに貢献。金子を中心にチームは鉄の結束を最後まで崩さなかった。「自分たちの目標は全国優勝なので、その権利を得られて良かったです」と今度はインターハイ優勝という大目標を現実に変えるべくチームを牽引する。

 一方の仙台三は大健闘を見せたが、後半左サイドの守備の綻びを突かれてしまった。増田コーチは「相手のドリブルの質が高くて、相手の攻撃のギアが上がって最後は苦しくなりました」と振り返った。それでも「土日試合を見る度に刺激をもらっていて、選手たちは本気で全国を目指してやっていました。僕自身もどういう指導者になるべきか勉強できた期間でした」と奮闘を見せた選手たちを讃え、7月以降に行われる教員採用試験に合格し、教員という夢を達成した後のことも見据えていた。若き学生コーチと共に歩んだ選手たちは、大舞台で悔し涙を見せ、選手権でのリベンジを心に誓った。
   
(取材・文 小林健志)●【特設】高校総体2019

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