[MOM2897]広島皆実MF田中博貴(3年)_雪辱の舞台で攻守に躍動!
ゲキサカ / 2019年6月9日 20時13分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.9 インターハイ広島県予選決勝 広島皆実高 4-0 如水館高 広島広域公園第一球技場]
苦い記憶を振り払った。広島皆実高MF田中博貴(3年)は昨年、インターハイ予選、選手権予選とも決勝の舞台で悔しい思いをしてきたが、過去2回と同じ広島広域公園第一球技場で、借りを返す活躍を見せて勝利に貢献した。
昨年のインターハイ予選決勝、瀬戸内高戦は後半途中から出場したが、1-1で迎えたPK戦でキックを止められ、予選敗退の責任を背負い込んだ。さらに選手権予選決勝、瀬戸内との再戦では1-1で迎えた延長後半、難しい体勢のシュートだったとはいえ、チャンスで決めることができず。直後に勝ち越し点を奪われて1-2で敗れ、その瀬戸内が全国でベスト4に進んだことで、悔しさも倍増した。
雪辱を期した新チームでは、負傷に悩まされた。右ヒザを痛めて新人戦は出場できず、チームはベスト8敗退。3月に復帰したが、4月に再び右ヒザを痛めて離脱した。何とか復帰してコンディションを整えたものの、インターハイ予選では準決勝まで満足のいく活躍ができなかったが、「周りの人に『チームのために頑張ればいい』と言われて」、決勝での活躍を誓っていた。
「チームのために自分ができることは、球際で弱さを見せないところ。そこだけは、このピッチ上で一番やろうと思って臨みました」。中盤の守備的な位置で粘り強くボールを拾い、的確につないで、機を見てゴール前に飛び込んでゴールも狙った。「(県内3タイトルで敗れて)県のタイトルが全部なくなって、インターハイ予選を取るという目標が明確になりました。みんなでまとまって戦うことができた」と振り返る戦いの中で、自身も悔しさを晴らす活躍を見せ、4-0の後半28分に交代で退くまでピッチ上で躍動した。
自身初のインターハイに向けて「いままでやってきた近い距離でのワンタッチパスなどを、広島皆実のカラーを示したい。個人としても結果を残したいですが、まずはチームのためにできることを徹底してやりたい」と意気込む。悔しさを乗り越えてつかんだ全国の舞台で、2年越しの思いを表現する。
(取材・文 石倉利英) ●【特設】高校総体2019
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