日本代表FW上田母校の鹿島学園は雨中でFW磯部が奮闘。逆転負けの悔しさバネに選手権へ
ゲキサカ / 2019年6月17日 18時12分
[6.15 インターハイ茨城県予選準決勝 明秀日立高 2-1(延長)鹿島学園高 ひたちなか市総合運動公園陸上競技場]
鹿島学園高は勝利まであと8分だった後半32分に痛恨の失点。追いつかれた後に再び取り返すことができず、延長後半4分にPKを献上して逆転負けした。
前半9分に左サイド後方からのFKをFW中村大胡(3年)が頭でゴールに流し込んで先制点。その後は、強風雨とボールが不規則に止まるピッチ状況の中でリスクを負わず、奪ったボールをシンプルに前線へ蹴り出していた。選手たちの集中力は高く、身体の向きなどを意識しながらの守備を継続。運動量も非常に多かった。
特にFW磯部直也(3年)が奮闘。鈴木雅人監督が「どことやってもボールを収められる」というストライカーは、雨中で馬力のある動きを連発した。スプリントを繰り返してハイサイドのスペースへ蹴り出されたボールに追いつき、そこで身体を張って再三FKやCKを獲得。カウンターから左サイドを突進して決定機を演出するシーンもあった。
鹿島学園から法政大へ進学し、現在日本代表にも名を連ねるFW上田綺世(21年鹿島加入内定)同様に今後が期待されるストライカーだが、悔しい敗退。その悔しさをバネに、MF仲佐友希(3年)やGK中島遼太郎(3年)、右SB豊島朱凌主将(3年)らとともに冬こそ、全国出場を果たす。
鈴木監督が「怪我しないで頑張れよ」と声がけしているというOB・上田は、日本代表として17日初戦のコパ・アメリカで南米の強者たちと戦う。磯部は以前、上田について「確実にどんな試合でも1点を決めたり、代表に行ってもただ試合に出るだけでなくて確実に結果という目に見えるもので証明している。ユース上がれなくて鹿島学園に来て、また(プロとして)鹿島アントラーズに戻るという、悔しさをバネにするというところは自分たちも見習わなければ行けないと思っています」と語っていたが、東京五輪日本代表入りも有力視される先輩から勇気を得ている鹿島学園イレブンは、負けずに努力をして冬に夢を叶える。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2019
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