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抜群の攻撃力を東京決勝でも発揮!注目の國學院久我山が全試合2得点以上で公式戦15連勝、3冠達成!

ゲキサカ / 2019年6月25日 21時52分

 両校にとって精神的にも難しい状況下でのプレー。大成は前半終了間際にインターセプトした平川が抜け出すが、國學院久我山はカバーしたCB加納直樹(3年)がタックルでクリアして得点を許さない。そして後半、「前半は緊張感が足りなかったかなと思います」という清水恭孝監督から「気持ちをちゃんとつくろう」と声がけされた國學院久我山が立ち上がりに先制点を奪う。

 3分、GK村上健(2年)がボールを交代出場CB野田祐成(3年)へ繋ぐ。右SB河原大輔(3年)が開いてできたスペースへ下りた戸坂に野田が縦パス。そこからMF福井寿俊(3年)、山本航とボールを動かし、田中が左サイドの山下へとはたく。これを受けた山下が縦へ持ち込んで左足を振り抜くと、GKが弾いたボールを田中が右足ダイレクトで押し込み、スコアを動かした。

 素晴らしいパスワークで先制した國學院久我山はこの後も、左SB山本献(3年)と山下が絡んでの崩しや戸坂のドリブルシュート、大窟のスルーパスなど多彩な攻撃で大成ゴールを攻め立てる。大成は1年生GKバーンズ・アントニやCB金井渉(3年)、CB佐藤イライジャ(3年)中心に1点差を継続し、MF内田康平(3年)の中央突破などから反撃。クロスに持ち込むシーンもあったが、相手ゴールを脅かすことができない。

 逆に國學院久我山は24分、自陣でのインターセプトからボールを繋ぎ、田中が左サイドの山下へ展開。山下が一度ボールを失いかけながらも奪い返してクロスを上げると、中央で待ち構えていた山本航が頭で合わせて公式戦15試合連続ゴールを記録した。

 大成は怪我の影響でベンチスタートだったMF宮脇茂夫(3年)を投入。攻撃のリズムが向上し、MF片原崇也(2年)が決定機を迎える。だが、GK村上のファインセーブや加納の好守に阻まれて得点することができず。終盤も貪欲に3点目を狙った國學院久我山が2-0で勝利した。

 前日の準決勝で、國學院久我山は駒澤大高のプレッシングに対し、トライする姿勢を欠いた部分があったという。この日の前半も受け身になってしまった部分もあった。それでも、後半は前日や前半の課題を改善し、再び2得点を奪って快勝。山本航は「チームの攻撃力が高くてたくさん点が取れているから自分もこうやってゴール記録を続けることができているし、チームとして攻撃のところに自信を持ってできていると思います」と手応えを口にし、加納は守備陣のレベルアップを誓う一方で「(攻撃陣は)本当に頼もしいです。自分たちがゼロに抑えようとしていてもまだ1点2点取られてしまう試合がある。でも、攻撃陣に3点4点取ってもらっている」と感謝した。

 特に攻撃力に関しては全国でもトップクラスだろう。清水監督は「昨日の4点もそうですし、きょうの2点も過程が良かったと思っているので、そういった意味では自分たちの形を作ってこれている」と語り、その形が全国でも通用するのか、また通用しなかった時にどう攻略するか注目する。チームが掲げている目標は日本一。山本航は「いい流れで来ているので、勝ち続けるということも強いチームになるためには必要だと思う。このまま全国インターハイに入って、優勝目指していきたい」。インターハイ前に3試合が組まれているリーグ戦でも連勝、ゴール記録を続けて沖縄で「強くて上手い」東京王者が初の日本一に挑戦する。

(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2019

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