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「超えないといけないと思っていた」“ミスターレッズ”超えFW興梠の次なる目標

ゲキサカ / 2019年7月6日 23時39分

浦和レッズFW興梠慎三

[7.6 J1第18節 浦和1-0仙台 埼玉]

 “レジェンド”の記録を抜いた。クラブのJ1最多得点記録を更新した浦和レッズFW興梠慎三は「素直に嬉しい」と白い歯を見せた。

 前半42分だった。DF岩波拓也の縦パスを受けたFW武藤雄樹が鋭いターンで前を向く。「武藤がすごく良いターンをして、僕についていたディフェンダーが武藤に食いついた」ことで、フリーとなった興梠がパスを呼び込むと、最終ライン裏に抜け出してPA内まで持ち込み、GKシュミット・ダニエルと1対1を迎える。「ああいう局面になった瞬間にループしかないと思った」と冷静に右足からループシュートを放つと、鮮やかな軌道を描いたボールはネットを揺らして先制点となるゴールが生まれた。

「打った瞬間に入ったと思った」という完璧な感触を残したループ。しかし、対峙したシュミット・ダニエルの身長が197センチあったことは頭から抜けていたようで、「今考えると、あんなデカいGKによくループを打ったなと思う」と苦笑した。

 13年に鹿島から浦和に加入した興梠。浦和のユニフォームを着て、J1リーグで積み上げた得点は92となり、91点で並んでいた“ミスターレッズ”こと福田正博氏の記録を塗り替え、クラブ史上最多得点記録保持者となった。「記録は超えないといけないと思っていたし、目標にしていた」というストライカーは、「嬉しい」と喜びを表しつつも、すぐさま視線を前へと向けた。

「サポーターの皆さんの中で、やっぱりレジェンドは福田さん。それは変わらないと思う。それを変えるにはもっともっと活躍しないといけないし、多くのタイトルを取らないといけない。次の目標はサポーターの心を動かしていきたい」

 エースとして君臨し、クラブ最多得点者となった興梠は今までもサポーターの心を大きく動かしてきただろうが、「まだまだ全然。もっともっと取らないといけない」と決して満足することなどない。今後もゴールを量産し、チーム、そしてファン・サポーターに多くの歓喜をもたらしていく覚悟だ。

(取材・文 折戸岳彦)★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
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