昨春に相模原U-18へ“移籍”のMF中村龍雅、初のU-18代表候補合宿で堂々のプレー
ゲキサカ / 2019年7月10日 0時54分
U-18日本代表候補は初招集の選手たちも奮闘した。10日、3チームを編成しての巴戦が行われたが、昨春に湘南U-18から相模原U-18に“移籍”した186cmMF中村龍雅がダブルボランチの一角で堂々のプレー。チームでCBを務める中村は、ボールを奪う部分や泥臭く守る部分など特長を発揮し、決定的なラストパスも配球していた。
「自分は自チームではCBをやっているのでボランチをやるのは久しぶりだったんですけれども、今までの経験だったり、トップの選手にアドバイスして頂いたことを活かしながらプレーしていました」。本人は“もっとできる”感覚があったというが、それでも自身のプレーに及第点を与えていた。
中村は湘南ベルマーレU-15平塚時代に、今回ともにU-18代表候補に選出されたMF柴田壮介や現U-17日本代表のMF横川旦陽らとともに全日本ユース(U-15)選手権4強。湘南U-18に進み、出番を得ていたが、出場機会が減ったこともあって環境を変えたいという思いが強くなったという。そこで昨春、友人の存在や自宅からの近さ、登録上の理由もあって相模原U-18への移籍を決断した。
「このままじゃ絶対にプロになれないと思ったし、自分は高卒でプロになるというのが一つの目標でもあったので、J3ではありますけれども相模原に移籍するというのが一番の近道だと思ってそこは決意しました」
近年、クラブユースから高体連へ籍を移して活躍する選手もいるが、クラブユース間での“移籍”は稀だ。それでも、プロ入りの夢を叶えるためにリスタートを切った中村は、相模原U-18の中軸として活躍。U-18日本代表のリストにその名前は上がっていたようだ。今回のU-18日本代表候補メンバーに怪我人が出たこともあって追加招集。中村は「聞いたときは驚きもありましたけれども、ずっと目指してきた場所でもあったので、そこはやってやろうという気持ちです」と挑戦し、自分のプレーを発揮している。
今後、代表チームで生き残っていくための武器として、「ボランチやるのでは高さという部分もありますし、他の選手は上手いですけれども粘り強さ、泥臭さは自分の武器にしているところでもあるので、そういうところは負けていないんじゃないかと思います」とコメント。“移籍”をきっかけに、這い上がってきた大型MFが他の才能たちに負けない力を示す。
(取材・文 吉田太郎)
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